Microsoftは、「Microsoft Teams」やそのほかの「Microsoft 365」「Office 365」アプリケーション、サービスを拡張したいサードパーティーの開発者向けに、さらなるプログラミングインターフェースやコンポーネント、ツールを発表した。Microsoftは米国時間5月25日、オンラインで開催されている「Build 2021」で、これらの新しい開発者向け機能の一部について詳しく説明した。
提供:Microsoft
Microsoft Teamsで「Fluid」コンポーネントがプライベートプレビューで利用可能になった。Fluidコンポーネントはリアルタイムの共同編集や更新を可能にする「Fluid Framework」テクノロジーの鍵となる要素だ。TeamsのチャットでFluidコンポーネントを使用すると、ユーザーは、テーブルやリスト、To-Doの項目などのコンポーネントが組み込まれたメッセージを送信できるようになる。これらは、すべての参加者が共同で加えたり、編集して、「Outlook」などのOfficeアプリケーションで共有することも可能だ。
Microsoftは、ミーティング用アプリの作成に関する新機能についても発表した。Teamsミーティングのアプリ向けによりリッチなエクスペリエンスを開発し、組み入れることができるようになる。以下のような機能が提供される。
- 共有ステージの統合(現在プレビュー段階):開発者がTeamsミーティングの「メインステージ」にアクセスできるようになる。
- 新しい会議イベントAPI(現在プレビュー段階):会議の開始、会議の終了なども含め、会議関連のワークフローを自動化できるようなる。
- 「Together Mode」の拡張機能(2021年夏にリリース予定):開発者がTeams会議のカスタムシーンを作成し、共有できるようになる。
- メディアAPIとリソース固有の同意(近日中にリリース予定):文字起こしや翻訳、メモの作成などを実現することを想定し、開発者に音声やビデオストリームへのリアルタイムアクセスを提供する。
また、「Visual Studio」「Visual Studio Code」(「VS Code」)向けの「Microsoft Teams Toolkit」も改善され、プレビューとなっている。Microsoftのスタックや、デスクトップ、モバイル全体で相互運用できるTeamsアプリをどのような開発者でも容易に構築できるようになるという。主なアップデートには、シングルライン認証、「Azure Functions」の統合、「SPFx」の統合、シングルラインの「Microsoft Graph」クライアントなどがある。Teams用の開発者ポータル(以前は「App Studio」)のプレビューも発表された。ウェブ、あるいはTeams内で利用可能な専用のアプリ管理コンソールが提供される。
さらに「Outlook」(まずは「ウェブ版Outlook」)のメッセージ拡張機能が近く提供される。Teamsと電子メールの間のサイロを解消することを目指しているようだ。開発者は、Teamsとウェブ版Outlookの両方で同じように機能するメッセージ拡張機能を作成できるようになる。また、「アダプティブカード」に関するアップデートも発表されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。