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NTTデータ社長が「1年先から始まる次期中期経営計画」に言及した理由

松岡功

2021-05-28 10:40

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉を幾つか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、NTTデータ 代表取締役社長の本間洋氏と、トレンドマイクロ セキュリティエバンジェリストの岡本勝之氏の発言を紹介する。

「デジタルの力で新しい社会の実現に貢献し、グローバルで真に信頼される企業を目指す」
(NTTデータ 代表取締役社長の本間洋氏)

NTTデータ 代表取締役社長の本間洋氏
NTTデータ 代表取締役社長の本間洋氏

 NTTデータは先頃、2020年度(2021年3月期)決算と中期経営計画についてオンラインで記者説明会を開いた。本間氏の冒頭の発言はその会見で、2022年度(2023年3月期)から始まる次期中期経営計画の方向性におけるスローガンとして明らかにしたものである。

 2020年度の実績は増収増益を果たし、売上高において「32期連続増収」を達成したのが最大のトピックだ。本間氏によると、「新型コロナウイルスの感染拡大に伴うマイナス影響はあったものの、国内事業を中心に堅調に推移した」という。2021年度(2022年3月期)の業績予想と合わせ、詳細については同社のIR情報サイトをご覧いただきたい。

 同社の会見で筆者が注目したのは、現在進行中の中期経営計画(2019〜2021年度)の進ちょくと共に、2022年度から始まる次期中期経営計画の方向性についても言及したことだ。

 本間氏は次期中期経営計画の対象期間における事業環境について、「新型コロナによるデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速するとともに、脱炭素化が世界的な潮流になる」と予測。デジタル分野については「業際連携の加速による社会全体のDXの実現」、グリーン分野については「ITと価値共創モデルの掛け合わせによるグリーンイノベーションの実現」を図っていく構えだ。

 その上で、NTTデータが目指す姿として図1を示し、「テクノロジーとロングタームリレーションシップの強みを生かして、デジタルとグリーンによる新しい社会の実現を目指していく」と語った。

図1:NTTデータが次期中期経営計画で目指す姿(出典:NTTデータ)
図1:NTTデータが次期中期経営計画で目指す姿(出典:NTTデータ)

 さらに、新しい社会の実現に向けて、デジタル分野では「行政サービスを高度化し、分野や業界の枠を超えた連携を強化し、行政および民間のあらゆるサービスや手続きが一気通貫で完結する、コネクテッド・ワンストップな社会の実現を目指す」、またグリーン分野では「カーボンニュートラルの達成やインクルーシブな社会の実現に向けて、NTTグループ一体でこれまでにない体験や価値を提供する『未来の街づくり』を目指して実証実験を開始している」と説明した。

 そして最後に、次期中期経営計画のスローガンとして冒頭のように発言した。

 このように、1年先から始まる次期中期経営計画の方向性に言及するのは、同社クラスの企業では珍しい。NTTグループは大掛かりな再編の真っ直中だが、その中において、さらにグローバルなデジタル社会に向けて、確固たる存在感を発揮していきたいという強い意欲の表れだと感じた。日本を代表するSIerがこれからどう変身していくか、注目していきたい。

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