Microsoftが米国時間5月24日に更新した、Microsoft 365 Apps各プラットフォームに対する変更内容をまとめる。リリースノートによれば、バージョン2105(ビルド 14026.20246)に更新したWindowsデスクトップ版は、Word、Excel、PowerPointで使用するMicrosoft Information Protection有効時の自動保存と共同編集をサポートした。
この仕様変更に伴い、秘密度ラベルで暗号化されたドキュメントの共同編集時も通常のドキュメントと同様の体験を得られる。なお、同機能はテナントのオプトイン設定が必要だ。
先日Microsoftが開催した開発者向けイベント「Build 2021」でも発表したように、Microsoft Teamsには多くの機能向上、仕様変更が加わったので順番に確認していきたい。
まず、AJAとBlackmagicのデバイスに対応し、オンライン会議のストリーミング映像配信に対応した。テナント外のユーザーがオンライン会議に参加する際は「ゲスト」として扱われるが、Teamsライブイベント開催時は、ゲストユーザーによるプレゼンテーションに対応。筆者のテナントでは使用できないので未検証だが、おそらく「Teams Connect」として知られた機能の一部を実装したものと思われる。
また、承認依頼を他のユーザーに委任、再委任する機能、Word文書ファイル全体や一部の承認を求めるアドインの用意、Togetherモードに人工知能(AI)分割技術を使用して、オンライン会議参加者を背景に配置することで共有感を演出する機能も加わった。
Teamsの変更点はまだ続く。1対1やグループチャットを監視担当者の同席を強制するポリシーを加えた。これは教育現場におけるTeamsの利用を想定しており、監視担当となる教師が生徒同士のチャット内容を閲覧することで、不穏な事態を未然に防ぐことを目的としている。
オンライン会議中にプレゼンテーションファイルを共有する際に使用するユーザーインターフェース(UI)の改善、特定の出席者が使用するカメラをオンライン会議開催者と登壇者が無効にできる機能も加わった。また、オンライン会議ではなくウェビナーを開催枠は以前の発表通り、1000人まで拡大している。これは2021年前半に「Teams Pro」として伝わってきた機能拡張だ。
他にも構成やインストールするアプリケーションなどを定義するTeamsテンプレート、TeamsからPowerPointのプレゼンテーションモードを融合させた「PowerPoint Live」、絵文字の拡張(85から800以上へ)、組織外ユーザーとのチャット機能、ネットワーク帯域幅を事前確認する「ネットワークプランナー」の更新、Teams内でOfficeファイルを開くときの既定設定、オンライン会議中に複数のユーザーにスポットライトを当てる機能を加えている。
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