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フルリモート/フルフレックスから考える会社ルールの新しいカタチ--6つの傾向と対応策

三沢直之 (クニエ)

2021-06-17 07:15

 これまで4回にわたり「リモートでも働き過ぎ問題」を会社視点や社員視点、システムの活用面などから探索してきた。最終回である今回は、リモートワークという働き方を最大限生かしつつ、長時間労働を是正するための枠組みや対応策を考える。

制約が絡みつくリモートワーク

 「リモートワークにおける長時間労働問題」に対し、厚生労働省は新型コロナウイルス感染症拡大以前より、「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」(PDF)として、以下の4つの対策を推奨してきた(カッコ内は筆者が補記)。

  1. メール送付の抑制(役職者などからの時間外、休日や深夜のメール送付自粛)
  2. システムへのアクセス制限(深夜や休日の社内システムへのアクセス制限)
  3. テレワークを行う際の時間外、休日、深夜労働の原則禁止など
  4. 長時間労働などを行う労働者への注意喚起

 「抑制」「制限」「禁止」「注意」と制約を設ける言葉が並び、少し息苦しい。また、一般的にリモートワークの労務管理として、申請方法、作業場所、始業や終業、休憩や中抜けの管理などのルール化が推奨されている。もちろん正しい。

 しかし、コロナ禍以前より裁量労働制のリモートワークに慣れてきた筆者としては違和感を覚える。リモートワークをする社員はサボるから監視すべきとオフィスにいる人間が作った制約に思えてしまう。実際コロナ禍ではこんなことが起きていた。

  • リモートワークをするのに毎回申請が必要で、面倒なため出社することにした
  • 勤務時間中に仕事をしているかどうかを監視ツールでチェックされ、集中できない
  • 隣の席にいる感覚ですぐ返事があると期待され、返事が遅れると怒られた
  • オフィスに出社するメンバーに情報が偏り、出社しないと情報格差が生まれた

あるべきリモートワークの姿

 リモートワークとは皆が毎日集まる前提がなくなる代わりに、個人の都合や担当業務にあわせて働く場所(ルールによっては時間も)の選択肢が増える働き方である。そして、多様な働き方を実現することで、多様な人材がチームとなり質の高い成果を生み出し、組織の成長につながる働き方と言える。

 小手先の労務管理を駆使しても、限られた時間で多くの成果を生み出すことは難しい。そこで思考の幅を広げるため、「働く場所と時間を自由にする“フルリモート/フルフレックス”を導入した社員同士が、同じ時間と空間にいない職場」をイメージしてみよう。

 始業や終業、休憩をPCの自動打刻と自己申告で行うなど制約を最低限にし、時間生産性の高い(少ない時間投入で質と量を伴う成果を出す)働き方を考えたい。業種業態によっては難しいかもしれないが、皆さんもご自身の職場に当てはめ、会社ルールの新しいカタチを描いてほしい。

時間生産性向上に取り組むステップ

 まずは現状評価。時間と成果のバランスが取れているかを確認し、あるべき姿と現状とのギャップである課題を見出す。次に課題の背景にある時間生産性を下げる原因を突き止める。原因分析後は、施策を考え実行し、継続的に改善する。

 では、原因はどのように突き止めればよいか。

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