メーカーや卸小売業など、モノを扱う事業者にとって、欠品や過剰在庫を減らして適正在庫を実現するために、在庫管理の仕組みは欠かせません。
しかし、受発注管理のような売り上げに直結する業務に比べて、在庫管理はいまだ「Excel」などの表計算ソフトや手書き処理となっているケースが多いのではないでしょうか?
また、商品の在庫管理か備品の在庫管理なのか、製造業であれば製品在庫か材料在庫か、棚卸しまで行うのかなど、業務内容によって処理の方法もさまざまです。在庫管理用のパッケージソフトもかなりの数が存在しますが、自社の業務にマッチする在庫管理システムは限られているのが実情でしょう。
しかし、業務アプリを構築できるクラウドプラットフォーム「kintone」を活用すれば、自社の業務や管理方法にあわせて、製品の在庫状況を担当者や拠点間でリアルタイムに共有できます。さらに、残在庫を通知して発注漏れを防ぐなど、業務改善も可能なのです。
今回は、卸売業の在庫管理事例を見ていきましょう。
在庫状況を場所を問わずリアルタイムに共有
用意するkintoneアプリは、以下の3つです。
- (1)在庫管理アプリ:商品ごとの在庫数を管理する
- (2)発注管理アプリ(入庫):商品を発注した際にデータを追加する
- (3)受注管理アプリ(出庫):顧客から注文を受けた際にデータを追加する
kintoneはスマホやタブレットなど、マルチデバイスに対応しているので、これらのアプリを構築すれば、いつでも、どこでも商品の在庫状況をリアルタイムに確認できるようになります(図1)。
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残在庫をリマインドで通知し、発注漏れを防ぐ
在庫管理アプリの「リマインダーの条件通知」の設定で、実在庫数が適正在庫数を下回った場合に、担当者へ通知が届く設定をします(図2)。
これにより、発注や受注のタイミングで商品の在庫が増減すると、自動的に通知が届くため、発注が必要な商品を早期に発見でき、在庫不足による機会損失を防ぐことができます。
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