NECはあしなが育英会と連携し、日本全国の大学や自治体、法人などから提供される1万件以上の奨学金情報を横断的に検索可能な奨学金検索システム「Canpass」を開発した。同システムは5月から稼動している。
さまざまな機関により運用されている奨学金制度は数が膨大で、学生それぞれに必要な情報が届きにくいという課題があった。今回、独自に収集した奨学金情報から、学生一人ひとりの多様なニーズにマッチした情報を提供することで、教育格差の改善に貢献する。
同システムは、検索の際に提供主の種類、所在地、専攻、支給額、給付の形態などを選択することで、自身にマッチした奨学金情報を見つけることができる。
これまで数多くの学生を支援してきた実績を持つあしなが育英会が中心となり奨学金団体などにデータ提供の声かけを行うことで、1万件以上のデータベースにつながった。
また、同システムの提供に当たり、高校生、専門学校生、大学生による機能レビューを実施し、学生にとって使いやすいUI(ユーザーインターフェース)を追求した。今後、奨学金情報をさらに拡充するとともに奨学金制度だけではない進学に役立つ機能を追加することなどを予定している。