5Gの契約数は2021年末までに5億件を突破する見込みであり、現時点でもスマートフォンユーザーは大量のデータをモバイルネットワークでやりとりしている――。このような内容を含む新たな報告書を、Ericssonが発表した。
提供:Angela Lang/CNET
Ericssonは年2回公開しているモビリティーに関するレポートの最新版で、2021年末までに5Gの契約数が世界で5億8000万件を超えるとの予測を示した。これは2020年末の2億2000万件と比較して、2倍以上の数字となる。さらに2026年末までに世界の5G契約数は約35億件に達し、全契約の約40%を占めるようになるという。
これに加え、現時点でスマートフォン1台あたりの月間平均データ利用量は10GBを超えていると、Ericssonは報告している。モバイルネットワークのデータトラフィックは2021年第1四半期に、前年同期比で46%増加したという。
5Gの全世界的な展開が始まったのは、新型コロナウイルスのパンデミックが始まる少し前のことだった。世界経済が事実上の停止状態に追い込まれる中でも、コロナ禍が5Gネットワークの拡大を押しとどめることはなかった。むしろ、コロナ禍によって高速接続の重要性が裏付けられたという側面もある。高速の通信手段がなければ、在宅勤務やリモート授業への出席、さらには医師の診察を受けることもままならない状況だったからだ。今は世界の多くの地域でコロナ感染の勢いが収まり始めているが、今後も5Gネットワークの構築が続く見込みであり、その展開は10年前の4Gの時よりも急速だ。
これまでに世界で160を超える通信事業者が5Gサービスを開始しており、5G対応スマートフォンの数は300機種を超えている。世界的なチップ不足は、自動車から家庭用ゲーム機まであらゆるものに影響を及ぼしているが、Ericssonによると5Gの展開は今のところ影響を受けていない。
地域別の5G契約件数では、引き続き中国が先頭を走っている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。