ヤンマーエネルギーシステムは、発電機や空調機などエネルギー機器のメンテナンス作業に従事するサービスエンジニア向けの遠隔技術支援サービスを提供開始する。まずは自社エンジニアに対する遠隔支援でサービスの品質向上を図り、特約店や代理店へ順次拡大していく。
同サービスでは、フェアリーデバイセズのウェアラブルデバイス「THINKLET」を現場のサービスエンジニアが着用し、その映像をもとに同社のアフターサービス拠点「ヤンマーシナジースクエア(YSQ)」からリアルタイムに技術支援を行う。

ウェアラブルデバイスのTHINKLET

THINKLETを活用した遠隔支援によるメンテナンス

遠隔支援のモニターイメージ(左)、遠隔技術支援の様子(右)
THINKLETは装着者の手を塞がず作業の邪魔にならない軽量な首掛け型のデザインとなっており、IP54の防水防塵性能も備えている。5個のマイクを搭載しており、装着者の声のみならず、対面者の音声もクリアに収集できる。800万画素の広角カメラを搭載し、詳細な作業映像を収集する。また Wi-Fiおよび4G LTEを搭載し、常にクラウドに接続して業務データの収集ができる。さらにUSB Type C端子を搭載し、スマートグラスやウェアラブルセンサーなどとの多様な連携が可能だ。
今回提供するサービスでは、遠隔地のサービスエンジニアの技術支援を本部から行うことで作業の属人化を防ぎ、特殊なメンテナンスでも的確な作業が可能となる。作業履歴を映像で残すことができるため、今後の作業改善や顧客への作業記録としても活用できる。
また熟練の技術者目線の作業映像を新人研修などに活用することもでき、ナレッジを共有し、技術力の向上と安定した品質のメンテナンス体制を強化できるとする。
将来的には、機器の設置現場や事務所にウェアラブルカメラを常備することで場所を選ばない迅速な技術支援を実現し、サービスエンジニアの移動や日程調整などによるダウンタイムの短縮につながる。