クアルトリクスが提案する「従業員採用に向けた候補者エクスペリエンス」とは - (page 2)

松岡功

2021-07-01 07:00

Qualtrics Candidate Experienceの利用メリットとは

 クアルトリクスによると、新サービスを利用すれば、次の3つのメリットを得ることができるとしている。

 1つ目は、候補者エクスペリエンス改善のための効果的なプログラムを構築できることだ。企業は研究に裏付けられ、専門家によって構築された方法論に基づいて、候補者の声を利用して採用体験を理解し、改善するための適切な質問とプログラム設計を行うことが可能だ。このプログラムでは、採用プロセスで利用されているテクノロジーの有効性をはじめ、明確さ、迅速さ、公平さ、パーソナライズ、魅力という6つのコアテーマを測定できるという。

 2つ目は、より深いインサイト(洞察)をリアルタイムで得られることだ。採用プロセスのそれぞれの場面について、リアルタイムで深い分析を実施。これにより、採用担当者は候補者の悪い体験にリアルタイムで対応できるだけでなく、採用が進行中の候補者に対しても進捗確認をしながら、改善アクションを起こすことができるとしている。

 3つ目は、候補者エクスペリエンスプログラムの開始をスムーズに実現できることだ。企業は事前に設定された分析ツールとダッシュボードを利用して、候補者エクスペリエンスプログラムの各コンポーネントを詳しく理解できる。また、ガイド付きのワークフローにより、自社独自の採用プロセスに合わせて簡単に設定でき、すぐにアクションを実行に移すことができるという。

 今回の新サービスについて、クアルトリクス カントリーマネージャーの熊代悟氏が6月28日、SAPジャパンがオンラインで開いた人事管理ソリューションに関する発表会見で紹介していたので、その内容を取り上げておこう。

 熊代氏はその会見で図2を示しながら、新サービスの特長について「Candidate Experienceは、採用プロセスが進む重要なタッチポイントでの候補者の体験におけるインサイトを把握し、全体のプロセスにおいてエクスペリエンスギャップがどこで発生しているのかを理解し、改善アクションにつなげることができる」という点を強調していた。

 筆者は「エクスペリエンスギャップ」という言葉が印象的だった。クアルトリクスは今、非常に好調で勢いに乗っているだけに、今回の新サービスも注目を集めるだろう。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]