前回は、データベースの基本用語や必要なデータの検討方法、テーブル構成の検討などについて解説しました。今回からは、ローコード開発プラットフォーム「Claris FileMaker」を実際に使って、「住所録」を作っていく方法を紹介していきます。
住所録は、スマートフォンなどで管理している人も多いと思いますが、データベースの基本的な要素が含まれているため、データベースを学習する素材として適しています。「誰でも開発者の時代へ」となりつつあるので、住所録の作成を通じて、データベースの基本を身につけて頂ければと考えています。
今回は、はじめてFileMakerを使う場合の起動方法、各部の名称、操作方法などについても説明しながら、「フィールド」とは何かについて解説していきます。
FileMaker Proの起動
FileMakerは、「FileMaker Pro」「FileMaker Cloud」「FileMaker Server」「FileMaker Go」などの総称です。「Mac」や「Windows」などのPCで、FileMakerで構築したシステム“カスタムApp”を作る場合には、FileMaker Proを使います。
(1)ソフトウェアの入手方法
前回もご紹介しましたが、FileMakerは、45日間無料で使える評価版のソフトウェアをダウンロードすることができます。
サイトを開くと右側に必要事項を入力する欄があるので、そこに必要事項を入力します。「無料評価版を試す」という緑色のボタンをクリックするとOSの種類を選択する画面が表示されます。自分が使っているPCのOSをクリックします。
ダウンロードが完了したら、ファイルを開き、インストールします。インストールの方法は、Macの場合には、「アプリケーションフォルダ」にドラッグ&ドロップするだけです。Windowsの場合にはインストーラーが開きますので、インストーラーの指示にしたがってインストールします。
(2)FileMaker Proの起動
FileMaker Proをダウンロードしたら、アイコン(図1)をダブルクリックして起動します。
図1
起動すると、図2のウインドウが表示されます。
※クリックすると拡大画像が見られます
このウインドウには、「Starter」の下によく使いそうなテンプレートが6個用意されています。これを利用して、カスタムAppを作ることも可能ですが、今回は、データベースの構造を理解するため、いちから作る方法を紹介していきます。