データベースの基本「フィールド」を学ぶ--FileMakerで住所録を作ってみる - (page 2)

伊達諒

2021-07-14 07:00

住所録をいちから作る

(1)テーブルの作成

 ウインドウの左にある「作成」を選択し、上の真ん中にある「新規」を選択します。右の表示が新規の画面に変わるので、その下にある「作成」ボタンをクリックします(図3)。

図3 図3
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 次のダイアログが表示されます。ファイルの名前を「住所録」と入力して、保存場所は「デスクトップ」で、「保存」ボタンをクリックします(図4)。

図4
図4

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 「住所録」のデータベースの管理というウインドウが開きます(図5)。

図5 図5
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 図5の上部には「フィールド」という青いタブがありますが、これは、フィールドを管理するウインドウということを表しています。左の赤で囲んだところを見ると、「住所録」というテーブルに既に5つのフィールドが自動で作成されていることがわかります。この5つについて説明します。

(2)自動作成されるフィールドの内容

主キー

 主キーとは、簡単に言うと、各レコードのナンバリングです。1がAさん、2がBさんというように情報を識別するために重複しない番号が自動的に割り振られます。レコードについては、第6回で説明しましたが、住所録の場合、「氏名」「住所」「電話番号」などの1人分の情報のことです。

作成情報タイムスタンプ

 作成情報タイムスタンプは、レコードを作成した日付と時間が自動的に記録されるものです。

作成者

 作成者は、レコードの作成者のアカウント名が自動的に記録されるものです。

修正情報タイムスタンプ

 修正情報タイムスタンプは、レコードを修正した日付と時間が自動的に記録されるものです。

修正者

 修正者は、レコードの修正者のアカウント名が自動的に記録されるものです。

(3)フィールドの作成

 上記5つのフィールドだけでは、住所録のデータを格納できないため、住所録に必要なフィールドを作る必要があります。今回は、「氏名」「ふりがな」「住所」「電話番号」「メールアドレス」という5つのフィールドを作ることにします。

 「住所録」のデータベースの管理の下にある「フィールド名」という項目に「氏名」と入力し、「タイプ」は「テキスト」になっていることを確認して、「作成」ボタンをクリックします(図6)。

図6 図6
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 そうすると、上の一覧に「氏名」が加わっていることがわかります(図7)。

図7 図7
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 次に、「ふりがな」を追加します。「フィールド名」に「ふりがな」と入力し、「タイプ」は「テキスト」で、「作成」をクリックします(図8)。

図8 図8
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 すると、ふりがなが追加されているのがわかります(図9)。

図9 図9
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 同じように、「タイプ」は全て「テキスト」で、「住所」「電話番号」「メールアドレス」のフィールド名を作っていきます。そうすると、図10のとおり、5つのフィールドが出来たことが確認できます。

図10 図10
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 これでデータを保存しておくための「入れ物」ができました。フィールドというのは、「Excel」の「セル」のようなもので、セルに数字や文字を入れるように、データベースにおいて氏名や住所を入力する「入れ物」つまり、保存する場所を作ったわけです。

 ここで、図11の右のところにある「OK」ボタンをクリックします。

図11 図11
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 そうすると、図12のような画面が表示されます。

図12 図12
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 これで一応、「住所録」のカスタムAppができました。FileMakerを使うとこれだけ簡単にカスタムAppが作れてしまいます。

 デザイン的にシンプルすぎると思われた方もいると思いますが、デザインの変更方法については次回解説します。

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