SAP、消費財や小売業向け顧客エンゲージメント基盤--KPIやROIを可視化 - (page 2)

阿久津良和

2021-07-07 06:45

 Emarsys Customer Engagementにログインすると現れるダッシュボードでは、キャンペーン実施中の売り上げやアクティブ顧客の総数、昨年対比の売り上げに加えて、平均購入額やプレミアム顧客からの売り上げなどを一目で確認できる。

 ここでは紹介しきれないが、「小売業向けには、6カ月より以前にオープンした店舗の売り上げや直近6カ月にオープンした店舗の売り上げ」(SAPジャパン SAP Customer Experience事業本部 ソリューションエンジニアリング部長 臼谷悠太氏)などのグラフを用意し、多様な角度から状況を把握できるようになっている。

 Emarsys Customer Engagementが備える機能の1つに「Tactics(戦術)」がある。各データのグラフからKPIを改善する戦術を選択すると、優良顧客からの売り上げを向上させるための戦術、顧客が興味を持つ製品の在庫入荷時にアラートを通知するといった戦術をテンプレートから選択できる。SAPジャパンは商品購入者向けにアプリケーションをダウンロードするシナリオに沿ったデモンストレーションを数ステップで完了させた。

 「従来のMAツールは数週間から数カ月を要していたが、Emarsys Customer Engagementは数クリックでたどり着ける。MA人材不足や外部パートナーに頼らざるを得ない企業を支援する」(臼谷氏)

RFM分析画面。助言機能も備える RFM分析画面。助言機能も備える
※クリックすると拡大画像が見られます

 小売業では直近の購入日(Recency)や頻度(Frequency)、購入金額(Monetary)という3つの指標で顧客を順位付けする「RFM」分析を用いることが多い。Emarsys Customer EngagementはRFM分析にも対応。次回購入までの経過日数と購入回数の分布を視覚的に確認し、離反基準の変更を提案するといった助言機能も備える。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]