アドビは、転職市場におけるクリエイティブツールスキルのニーズの変化について調査結果を発表した。同調査は4月16~18日、「マイナビ転職」の協力のもと中途採用担当者400人、求職/転職者200人を対象に、インターネットで実施された。
同調査によると、企業の採用担当者400人に「営業」「企画/経営」「管理/事務」などの非クリエイティブ職においても「クリエイティブツールスキルの重要性が高まっているか」と質問したところ、7割以上の採用担当者が「重要性を感じている」と回答したという。
また、マイナビ転職のサイト内で記載される「対象となる方」の欄に、クリエイティブツールスキルを含む非クリエイティブ職全体の求人掲載総数は、2010年時点と比較した場合、2020年時点で約3倍に増加しており、その中でも「営業」では約1.9倍、「企画/経営」では約2.8倍、「管理/事務」では約4.2倍に増加している(図1)。
図1(出典:アドビ)
また、クリエイティブツールスキルを必要とする企業が増えた理由として、64.3%が「業務の幅が広がるため」と回答し、44.1%が「内製化/業務効率化」、37.1%が「提案力、営業力、企画力の向上」と答えた。さらに、31.5%の採用担当者が「リモートワークに伴い、イラストや写真、動画でのコミュニケーションが不可欠になった」とした。
求職者に期待するクリエイティブツールスキルは、1位が「写真/画像編集」(60.5%)、2位が「動画撮影/編集」(40.2%)。一方、求職者の58%が「写真/画像編集」と「動画撮影/編集」のスキルを習得したいと考えており、採用者の求めるスキルと求職者の習得したいスキルが合致していると分かった。
加えて、採用担当者のうち7割以上が、クリエイティブツールスキルを持っている人材と、同等の能力でそのスキルを持っていない人材を比較した場合、月給を「平均3.4万円程優遇できる」と考えているという。