マイクロソフト、サステナビリティにフォーカスした「Cloud for Sustainability」発表

Mary Jo Foley (ZDNET.com) 翻訳校正: 緒方亮 吉武稔夫 (ガリレオ)

2021-07-15 14:19

 Microsoftは米国時間7月14日、オンラインで開催しているパートナー向けカンファレンス「Microsoft Inspire」で、「Cloud for Sustainability」を発表した。同社はこれまでにも業界別のクラウドバンドルを複数提供している。Cloud for Sustainabilityは、業界別というより業界を横断したサービスのようだ。

Microsoft
提供:Microsoft

 同社はこれまでに、ヘルスケア業界小売業界のほか、金融サービス、製造業、非営利団体向けのインダストリークラウドを発表している。Cloud for Sustainabilityもこれらと同様に、ベースとなるMicrosoftのクラウドサービスを、ビジネスユーザーが目的に合わせて適応できるようにするものだ。Microsoftのインダストリークラウドは、共通データモデル、クラウド間コネクター、ワークフロー、API、業界別のコンポーネントや標準を、「Azure」「Microsoft 365」「Dynamics 365」「Power Platform」などの広範なMicrosoftのサービスと組み合わせて構築されている。フロントエンドの生産性タスクとバックエンドのデータ管理をつなぐよう作られているとMicrosoftは述べていた。

 MicrosoftはCloud for Sustainabilityについて、公式ブログで次のように説明している。

 「Cloud for Sustainabilityで、まったく新しいカテゴリーを創り出している。データの収集だけでなく、顧客がサステナビリティ(持続可能性)に関するデータを実用的な方法で集約できるようにする。SaaSとして、リアルタイムのデータソースを発見してつなぎ、データの統合とレポーティングを加速させ、正確な炭素会計を実現するほか、目標に対するパフォーマンスを測定し、組織がより効果的な行動をとれるよう、インテリジェントなインサイトを提供できる」

 Cloud for Sustainabilityは、IT部門の二酸化炭素排出量に関するレポーティング、二酸化炭素排出量の削減目標に向けて進捗を追跡する持続可能性スコアカードの作成などのタスクで活用できる。特定の排出分野を正確に見つけ出し、排出削減目標を満たしているかどうかを確認することもできる。

 Cloud for Sustainabilityは現在、プレビュー版が提供されている。

 Microsoftは2020年1月、データセンター、建物、構内を含め、すべての業務で2025年までに利用する電力の100%を再生可能エネルギーでまかなえるようにするとのコミットメントを発表した。また、2030年までにカーボンネガティブを実現するとしている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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