セールスフォース・ドットコム(SFDC)は7月15日、Amazon Web Services(AWS)のコンタクトセンターサービス「Amazon Connect」と「Salesforce Service Cloud」を統合させた「Service Cloud Voice」の提供を開始した。税別価格はService Cloudがユーザーあたり月額1万8000円から、アドオンとなるService Cloud Voiceがユーザーあたり月額6000円から、加えてAmazon Connectの料金が発生する。

アマゾン ウェブ サービス ジャパン パートナーアライアンス統括本部 ISVパートナー本部 本部長 阿部泰久氏
アマゾン ウェブ サービス ジャパン パートナーアライアンス統括本部 ISVパートナー本部 本部長 阿部泰久氏は、両社のサービスを統合させることで「100%クラウドベースのコンタクトセンターを簡単に構築し、顧客需要を取り込んで(企業の)サービスを進化させられる」と誇った。
データはService Cloudに蓄積
Salesforce.comとAmazon.comは米国時間6月23日に、グローバルでの戦略的パートナーシップの拡充を発表済みだが、「技術情報の交換や市場戦略提携は行ってきたが、具体的なソリューション提供は初」(SFDC執行役員 ソリューション営業本部 本部長 湯浅雅達氏)となる。
SFDCはコロナ禍における国内コールセンターの状況を、リックテレコムの「コールセンター白書2020」を引用する形で次のように解説した。
「AI(人工知能)の導入に関心/検討している割合は70%、PBX(構内交換機)やCTI(コンピューター電話統合)などのクラウド化を導入/検討した割合は79%、災害時のBCP(事業継続計画)対策として在宅制度を強化する方針としてる割合は40%。音声基盤システムのクラウド化や在宅勤務体制への関心が高まっている。だが、コンタクトセンターの音声基盤構築には多くの時間を要する」(湯浅氏)との理由から、Service Cloud Voiceの提供に至ったと説明する。

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Service Cloud VoiceはAmazon Connectを組み込み、1つの画面で顧客情報や過去の応答履歴、音声をテキスト化した通話内容をリアルタイムに分析し、AIが実行すべき対応(スクリプトの実行)や提案を行う。