イスラエル企業のスパイウェア、記者や活動家の監視に使われたとの調査結果

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 中村智恵子 高森郁哉 (ガリレオ)

2021-07-19 10:42

 イスラエル企業がライセンス提供しているミリタリーグレードのスパイウェア「Pegasus」によって、ジャーナリストや人権活動家などのスマートフォンが標的にされ、37台がハッキングされていたことが、The Washington Postと16の報道機関が実施した調査で明らかになった。

スマートフォンと南京錠
提供:Nicole Cozma/CNET

 Pegasusは、イスラエル企業NSO Groupがテロリストや犯罪者の資金を追跡する目的で複数の政府にライセンス提供しているもの。標的となったスマートフォンには、殺害されたサウジアラビアのジャーナリストJamal Khashoggi氏に近い女性2人のものも含まれていたという。これらのスマートフォンは、国民を監視していることが知られる国々に集中する5万件以上の電話番号のリストに含まれていた。

 このリストは、パリを拠点とするジャーナリズムの非営利組織Forbidden Storiesと人権団体アムネスティ・インターナショナルが報道機関に提供したもの。「Pegasus Project」と呼ばれる今回の調査では、スマートフォンのフォレンジック分析が行われた。NSO Groupの顧客に監視攻撃の対象として選ばれた人は約50カ国にわたり、欧州では1000人以上が対象となったという。

 NSO Groupは、Forbidden Storiesのレポートには「虚偽の批判」が含まれると反論した。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    2023年OTサイバーセキュリティの現状レポート--75%の組織が過去1年間に1回以上の侵入を経験

  2. セキュリティ

    サイバーセキュリティ強化に向けてマイクロソフトが示す実践的な指針を紹介

  3. セキュリティ

    5分でわかる「AWS WAF」--基礎知識から運用で陥りやすい3つの落とし穴までを徹底解説

  4. セキュリティ

    最前線で活躍するトップランナーと本気で考える、これからのサイバーセキュリティ

  5. 経営

    ガートナーが指南、迅速な意思決定を促す「AI」活用を実践する3つの主要ステップ

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]