データ分析企業のPalantir Technologiesは米国時間7月20日、新興企業や中小企業向けのイニシアチブである「Foundry for Builders」の立ち上げを発表した。同社は、顧客ベースを大企業や公的機関以外に拡大しようとしている。
ソフトウェア企業は、草の根的な開発者や小規模企業とともに出発し、その後規模を拡大していく、あるいは最初から大規模に開始し、徐々にプラットフォームをより利用しやすいものにしていくかのいずれかとなる場合が多い。Palantirは後者だが、そこから下流に向けて展開していく動きを成功に導くという困難な道をたどっている。Palantirは、同社のプラットフォームを企業がよりアクセスしやすく、すぐに利用できるものにしようと取り組んでいる。直近の四半期時点で149の顧客を擁するが、ほとんどは大規模組織だ。
同社は2021会計年度第1四半期に、契約総額が500万ドル(約5億5000万円)以上の契約を15件締結し、そのうち6件は1000万ドル(約11億円)以上だったと報告していた。
Foundry for Buildersは、新興企業をサポートし、その成長とともに規模を拡大していけるようになっている。このイニシアチブでは、データ運用システムを構築するための「Palantir Foundry」プラットフォームを提供し、サポートする。
これは、Palantirが初期プラットフォームを提供し、企業とともに成長させていけるという考えに基づいている。Foundry for Buildersはサブスクリプション形式で販売される。まずPalantir出身者と関わりのある企業に提供し、その後、初期段階の企業へと対象を順次拡大していくという。
Foundry for Buildersの初期顧客には、Chapter、Hence、Adyton、Gecko Roboticsといった新興企業が含まれている。これらの新興企業はそれぞれ、ヘルスケアや法律、フィンテック、ロボティクスに注力している。
Palantirはこのイニシアチブの下、クラウドホスティングやデータ統合のほか、アナリティクスやモデル構築、意思決定サポートのツールを含む、マネージドSaaSとしてPalantir Foundryを提供していく。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。