水・環境エンジニアリング企業のメタウォーターは、基幹システムが老朽化、複雑化しているのに伴い、SAPの「SAP S/4HANA」で刷新することを決定し、7月に導入プロジェクトを開始した。SAPジャパンとプロジェクトに参加するNTTデータ グローバルソリューションズが発表した。
メタウォーターは、機械技術や電気技術、情報通信技術、運転・維持管理ノウハウを生かした水道、下水道、資源環境の事業を展開している。現在は業務改革とビジネスモデル変革の取り組みを進めているが、現行の基幹システムでは、これらの変革に連動したシステムへの要望に柔軟に対応できない課題を抱えていたという。
新しい基幹システムの検討では、現状分析と新しい業務およびシステムの計画を立案、主要な業務領域でS/4HANAの標準機能を適用できることや、建設エンジニアリング業界でのSAPシステムの導入事例を活用できること、また、インメモリーデータベースでリアルタイムなデータ戦略を実現できることや、最低でも2040年までS/4HANAがサポートされる点などを評価し、採用を決めた。
新システムでは、財務会計や工事会計、管理会計、販売・調達などの業務データをS/4HANAで一元的に管理するという。プロジェクトでNTTデータ グローバルソリューションズは、SAP認定のテンプレートである「GBMT」や同業界での業務知見を生かし、導入を進めていくという。