この結果について安藤氏は「以前から業界でコンタクトセンターのリソース不足が問題視されてきたことが浮き彫りになった。企業は(コミュニケーションチャネルの拡充など)対応すべきポイントが現れている」と分析した。
その他の調査結果からも、8割以上の企業が顧客分析の必要性を感じながらも、実際に実行している企業は5割強にとどまり、6割の企業がオペレーターの作業負荷は高いと認識しているなど、コンタクトセンター業務や顧客満足度の課題を浮き彫りにしている。安藤氏は以下のように指摘した。
「顧客と話していると『DX(デジタルトランスフォーメーション)は若年層のもの』という意見をお持ちの企業が少なくない。DXの捉え方は企業それぞれだが、本調査(の消費者は10代から60代まで50人ずつ抽出した)からも分かるように、40~50代のミドル層は若年層と同じデジタルチャネルを駆使してコンタクトを取っている。企業側も(調査結果を)真剣に受け止めてサービスの拡充に取り組むのが重要なポイント」
今回は国内で調査したが、安藤氏は「他の地域でも同様の消費者動向が示された。CXoneの機能で各課題を解決できる」とアピールした。
CXoneに追加される3つの新機能
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Contact Center as a Service(CCaaS)であるCXoneは、クラウドネイティブのコンタクトセンター基盤。99.99%のアップタイムと複数ネットワーク接続と、マルチメディアの品質を評価する“平均オピニオン評点(Mean Opinion Score:MOS)”4.0以上の音声品質SLA(サービス品質保証)を用意。国内ではNTTコミュニケーションズの回線を採用した。
消費者とのチャネルを必要に応じて拡充できる「オムニチャネルエレベーション」、人工知能(AI)でスケジュールプロセスを自動化して効率的なシフト管理を実現できるとする「ワークフォース管理」、各タッチポイントから得たデータを分析することで顧客満足度の向上やビジネスの最適化を図る「CX分析」といった機能を備える。
9月リリース時点では、3つの新機能を追加する予定だ。
「CXone Expert」は消費者によって異なるデジタルチャネルに対してFAQなどの情報を提示する知識管理機能。問い合わせ内容を知識化し、管理や拡張、最適化のサイクルでコールセンターへの入電数削減に寄与する。