豆腐などを製造、販売する四国化工機(徳島県北島町、、連結従業員数1273人)は、人工知能(AI)を活用したシステムをブラウザ操作で開発、実行できる「IBM Maximo Visual Inspection(旧IBM Visual Insights)」で、豆腐の割れ、欠けを自動判定するピッキングシステムを開発。
6月から活用し、検品業務を自動化、省力化しているという。7月28日、開発を支援した日本IBMが発表した。
従来は、豆腐の良品、不良品は1ライン3人体制の目視で判定。画像検査装置の導入には良品と不良品を判定するルール設定が必要となるが、割れ目やくぼみ、欠けの大きさ、数、深さなどの形の設定、判別が困難だったとしている。
開発したAIラインピッキングシステム「STI-ALPS(Shikokukakoki Tofu Inspection-AI Line Picking System)」では、AIに大量の画像データを学習させ、良品と不良品の“特徴”をモデル化したと説明。
複数のカメラを活用し、上面、側面、底面に加え、分割パックの内側も検査できるという。
複数のロボット装置、無人搬送のフォークリストなどと連動し、不良品の排除と良品の箱詰め、冷蔵倉庫への移動などが可能。
製造ラインから自動的に取り除くことができ、長年の経験が必要だった検品業務を自動化、省人化できるという。無人稼働が可能になったとしている。
Maximo Visual Inspectionは、工場などにある設備、機械、機器、装置といった現場にある資産向けの設備管理(Enterprise Asset Management:EAM)製品群「IBM Maximo」を、クラウドやオンプレミス、ハイブリッド環境などを問わずに活用できる「Maximo Application Suite」のラインアップの一つ。
データのラベル付け、トレーニング、配備プロセスの簡素化などを深層学習(ディープラーニング)できる直感的なツールセットをコーディングの専門知識不要で活用可能。運用にインテリジェントな「目」を追加できると説明している。
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