佐賀市は、chaintope、みやまパワーHDの協力を受け、市内でのエネルギーなどの地域内循環をリアルタイムに可視化し、ごみ発電電力の地産地消による環境価値の電子証書化システムを構築した。同市では、環境価値を地域内で循環させ、脱炭素だけでなく、災害対策や地域活性につながることを目指す。
7月に完了したシステムは、chaintopeが開発したパブリックブロックチェーン「Tapyrus」を利用して、誰もがその真正性を確認できる電子証書として公開できる。
佐賀市環境価値証書発行システムで発行された環境価値証書
具体的には、佐賀市清掃工場でのバイオマス発電により生み出された再エネ発電実績と「ひがさす」などの佐賀市内公共施設での再エネ電気供給サービス利用実績をリアルタイムかつ自動的にブロックチェーンに記録し、佐賀市内で確かに電力が地産地消された証明として「環境価値証書」を発行する。
また同システムでは、ブロックチェーンに記録された間違いのないデータをもとに、地産地消率、再エネ消費量、二酸化炭素(CO2)削減量をリアルタイムに可視化できる。
東よか干潟ビジターセンター「ひがさす」
「ひがさす」は有明海の海岸沿いにあり、「東よか干潟」の自然環境と生物多様性を保全し、価値や魅力を未来につなげることを目的に、2020年10月に佐賀市が設置した施設。「東よか干潟」は国際的に重要な湿地として2015年5月にラムサール条約湿地に登録されている。
なおchaintopeは今回構築したシステムをCO2排出量可視化APIとしてサービス提供を開始する。