サーバーワークスは8月17日、韓国のBespin Globalとともに子会社「G-gen(ジージェン)」を設立し、Google Cloud Platform(GCP)事業に参入することを表明した。
G-gen 代表取締役 羽柴孝氏は「GCPを国内市場最安値である5%オフで提供する。サーバーワークスとの連携も強みの1つ。顧客企業の需要が多様化し、サービスの拡充も影響して、GCPの活用ケースは増えつつある。顧客需要を踏まえてAWS(Amazon Web Services)、GCPを俯瞰した新世代のクラウド環境を実現していく。期待してほしい」と自社の強みを強調した。
(左上から時計回りで)サーバーワークス 代表取締役社長 大石良氏、Bespin Global CEO HanJoo Lee氏、G-gen 代表取締役 羽柴孝氏、グーグル・クラウド・ジャパン パートナー事業本部 上級執行役員 石積尚幸氏
本当のマルチクラウド
2009年からAWS専業のクラウドインテグレーターとして事業を展開してきているサーバーワークスは、今年で専業13年目を迎える。複数のクラウドベンダーを併用するマルチクラウドについて、サーバーワークス 代表取締役社長 大石良氏は「データ分析基盤を例にすれば、IaaSはAWS、データ分析は(Googleの)『BigQuery』を選択している。複数のIaaSを使うのではなく、さまざまなクラウドサービスを組み合わせて、顧客需要に応えるのがマルチクラウドの本当の姿。真のマルチクラウド実装をより強化する目的で、GCP市場への参入を今回決定した」と説明する。
合弁企業の相手として選択したのは、韓国のBespin Global。Bespin Globalの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のHanJoo Lee氏は「GCP専門家は200人超。世界的に比較しても突出している。グローバル能力と専門性で、サーバーワークスとG-genをリーディングパートナーに育てあげる」と意気込みを語った。
G-genの代表取締役に就任するのは、2006年にサーバーワークスへ入社し、2013年から同社取締役としてクラウド事業を統括してきた羽柴孝氏。羽柴氏はG-genという社名について「Google Cloud、Growth(成長)の『G』と、Generation(世代)やGenerate(引き起こす)、Gene(遺伝子)(を指すgenを)組み合わせた。GCPを活用して新しい世代のITシステムを構築していくのが社名の由来」だと理由を述べた。
同社はBespin Globalの協力でGCPプレミアパートナーを当初から実現し、日本市場に対して国内市場最安値である5%オフという請求代行サービスを提供する。また、サーバーワークスとの連携によって「AWS&GCPを含めたクラウドサービスを強みとして提供する」(羽柴氏)