経済産業省は、Pegasystemsの「Pega Platform」を活用して「保安ネット」を構築した。これにより年間25万件の紙申請をデジタル化し、産業保安・製品安全関連法令に基づく行政手続きをオンラインで申請可能にした。
同省は、保安ネットによる行政手続きのデジタル化を推進することで、当該分野における行政手続きコストの4割削減を見込んでいる。
システム全体像
同省は2017年に電子申請システム開発プロジェクトを発足し、2018年の事業者採択と開発を経て、2020年1月に保安ネットを正式に稼動させ、2020年12月には全国でのオンライン申請を可能とした。保安ネットの稼動後は約8割の申請がオンライン化している。
Pega Platformはこれまで手作業で行われてきた業務プロセスを自動化し、エンドツーエンドで処理するインテリジェントオートメーション機能を備えており、誰にでも簡単に使えるようにユーザビリティーを提供している。
同省では、電気事業法やガス事業法などの産業保安・製品安全法令に基づく行政手続きにおいて、これまで申請書作成に1件当たり平均4時間を要し、書類の提出や承認のために1月当たり平均10回の窓口訪問の必要があった。その申請を受ける地方支部部局(産業保安監督部、経済産業局)においても受理、承認決裁、データベース入力、承認の通知など、紙ベースの申請は多くの手間と時間を要していた。