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サードパーティーCookieの廃止に向けてブランド企業が備えるべきこと

池田智幸 (Criteo Japan)

2021-08-26 07:00

 ここ数年、マーケターは、パーソナライズされたサービスを提供し、収集したデータがセキュアでプライバシーに準拠していることを確実にすることが求められています。同時に、アドテクノロジー(アドテク、インターネット広告技術)の情勢が絶え間なく進化していることを認識し、次のステップに備えて俊敏に動くことも求められています。

 アドテク分野の進化については、サードパーティーCookie廃止の動きに言及なくしては語れません。ChromeでのサードパーティーCookieを段階的に廃止するというGoogleの計画から、Appleのモバイル広告識別子(IDFA)のiOSアップデートに至るまで、プライバシーに関する懸念の高まりは、ユーザーをオンラインで追跡する新たな方法への道を切り開いています。

 より多くのマーケターが、パーソナライズされたマーケティングおよび広告に割り当てる支出を増やす中、持続可能な戦略は整っているのでしょうか。ガバナンスやポリシーの絶え間ない変化に対応し、Cookieを使用することなくオーディエンスを獲得するために、どのような戦略を代替策として検討できるでしょうか。次の4つのポイントを見ていきましょう。

  1. ファーストパーティーデータの活用
  2. 「データの価値交換」における消費者理解の促進
  3. ゼロパーティーデータの活用
  4. 次のステップに備えて俊敏に動く準備

ファーストパーティーデータの活用

 Googleはブラウザー上のサードパーティーCookieを段階的に廃止しますが、マーケターはファーストパーティーデータを活用することで、ユーザーがウェブサイトを訪問した時に有益な情報を引き続き収集できます。

 とはいえ、マーケターはこれまでサードパーティーデータに大きく依存してきたため、対応が迫られています。LiveRamp Japanの調査結果によると、サードパーティーCookie廃止に対し、「新しいマーケティングの仕組みを導入済み」の企業(広告主)はわずか46%で、「詳細を理解していない」と回答したのは64%と半数以上の結果となっています。

 ユーザー体験を充実させ、消費者をより効果的にエンゲージするために、マーケターはファーストパーティーデータをどのように活用すべきかをまさに今、検討すべきです。手始めにすべきこととして、ファーストパーティーデータを活用し、ウェブサイトを訪問中のユーザーの行動と訪問頻度などの簡単な分析をすることで、リターゲティングによるパーソナライズされたマーケティング戦略を開発することができます。

 ファーストパーティーデータを活用するためには、全てのデータをそろえることが重要です。具体的には、取引データからCRM(顧客関係管理)やウェブサイトタグ、ローカル在庫、店舗ディレクトリーに至るまで、関連性があるものは全て、オンラインとオフラインのデータを広告プラットフォーム上でひも付けします。これは、キャンペーンの最適化において、また、オフラインの常連客を含むオーディエンスを構築するために重要なリソースとなります。ブランド企業が自社で実現するには骨が折れる作業ですが、昨今はCookie以外の識別子を利用したユーザー分析を可能にするツールの導入や、ファーストパーティーデータの収集と分析を強化し、それを評価レポートにひも付けることができるオムニチャネル広告パートナーとの協業など、さまざまな方法があります。

 Cookie以外の識別子を利用したユーザー分析を可能にするツールを、自社のオーディエンスへのリーチや、自分の興味関心に関連する広告を求める新たなユーザーに広げるために活用することもできます。Criteoの「First-Party Media Network」は、消費者が何を購入しているか(コマースシグナル)、パブリッシャーのネットワークのどこで時間を費やしているか(コンテクスチュアルシグナル)が分かります。AI(人工知能)がこれらのシグナルに基づいて意思決定を行い、ファーストパーティーデータのオーディエンスと類似したオーディエンスを構築できます。

 インドネシアのテックコマース企業であるBukalapakは、First-Party Media Networkから構成される「Criteo Shopper Graph」を利用して、アプリのリターゲティングキャンペーンを進化させました。購買客の閲覧履歴と取引パターンを商品やカテゴリー、ブランドの識別子に関連付けて、購買客の興味・関心マップを可視化することで、Bukalapakは同社のカタログに最も興味を持っている購買客に的を絞ることができます。購買客への理解をもとに、彼らを再度エンゲージして購入へと導きます。キャンペーン実施以来、Bukalapakはアプリの平均注文額が倍増し、広告費用対効果(ROAS)が17%向上しました。

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