HP Inc.は米国時間8月26日、2021会計年度第3四半期決算(7月31日締め)を発表した。デスクトップPCの需要が減退した一方、ノートPCへの関心が高まり、明暗入り混じる結果になった。前年比の成長率は、2020年の新型コロナ感染拡大が影響し、引き続き上向きとなった。サプライチェーンの混乱も影響したとみられる。
第3四半期の純売上高は前年同期比7%増の153億ドル、非GAAPベースの希薄化後1株あたり純利益は1ドルだった。
アナリストの予想は売上高が159億1000万ドル、1株当たり利益が84セントだった。
プレジデント兼最高経営責任者(CEO)のEnrique Lores氏は、「今期も当社の技術に対する旺盛かつ持続的な需要が売上高と利益の成長を後押しし、非GAAPベースの1株当たり利益が前年同期比で2倍以上に増えた」と述べた。
「当社は、ポートフォリオ全体で成長機会を促進するために、ビジネスモデルやサービスを変革しながら業績を達成している。進化を続けるハイブリッドな世界が、HPの革新と市場の拡大を後押ししており、当社はこうした市場のトレンドを活用できる有利な立場にある」(Lores氏)
パーソナルシステムの純売上高は104億ドルで、前年同期比で横ばいとなった。コンシューマー向けは3%増で、商用向けは1%減少した。総販売台数は横ばいで、ノートPCが2%増、デスクトップPCが7%減だった。
プリンティングの純売上高は、前年同期比24%増の49億ドルとなった。ハードウェアの総販売台数は、コンシューマー向けが8%減、商用向けが29%増で、全体では4%減少した。コンシューマー向けの純売上高は15%増、商用向けの純売上高は46%増だった。サプライ製品の純売上高は20%増加した。
HPは、コロナ収束後に人々の仕事や学習の方法が変わることを見越して準備を進めている。コアリモートデスクトップソフトウエア分野は大規模で拡大しているセグメントで、2028年まで年平均17%で成長すると予想されている。HPは7月、リモートアクセスソリューションを手がけるTeradiciを買収すると発表した。
HPは第4四半期について、非GAAPベースの希薄化の1株当たり純利益が0.84〜0.90ドルの範囲になるとみている。2021会計年度通期では、3.69〜3.75ドルになると予想している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。