オリンパスは、注力する医療分野などでのAI(人工知能)活用に向けた大規模AI開発基盤おいて、ピュア・ストレージとNVIDIAが提供するAI用途向けリファレンスアーキテクチャー「AIRI」を採用した。ピュア・ストレージ・ジャパンが発表した。
AIRIは、ピュア・ストレージのオールフラッシュストレージ「FLASHBLADE」とNVIDIAの「NVIDIA DGX-1」を中核に、ソフトウェアとして「NVIDIA GPU CLOUD DEEP LEARNING STACK」や「ANRI SCALING TOOLKIT」などを組み合わせた事前構成済みの統合インフラストラクチャーで、2018年に発表された。
オリンパスでは、内視鏡事業、治療機器事業、科学事業の3事業を展開し、幅広いAI活用を通じて顧客価値の向上を推進する。同社のソフトウェア戦略グループがAI開発での研究開発の効率化や競争力強化を目的にAI開発環境の整備に取り組んでいる。
これまで同社では、大量の画像データを保管するインフラとGPUのリソースを効率良く開発者に提供することと、仮想サーバーやRed Hat OpenShiftによるコンテナー環境による開発基盤においてコンテナーの迅速性にストレージが追随できていないことが課題になっていたという。
AIRIの採用はこれら課題の解決を目指したもので、オリンパスではAIRIとRed Hat OpenShiftを組み合わせたコンテナーベースの大規模AI開発基盤を整備した。ストレージの管理では、ピュア・ストレージの「Pure Service Orchestrator」を利用して、開発者がセルフサービスによりオンデマンドでストレージを確保できるようにしている。
また、PBクラスの容量を持つFLASHBLADEストレージの利用により大量のデータを格納できるようになったほか、バージョンアップに伴う停止が不要で開発者がAI開発環境のリソース管理などを考える必要が解消され、本来取り組むべき継続的な機械学習モデルの構築(MLOps)に集中できるようになったとしている。