Microsoftは以前から、秋に一般提供を予定している「Windows 11 21H2」には含まれない機能のテストを「Windows Insider」プログラム上でまもなく開始するとDevチャネルの参加者らに対して予告していた。そして米国時間9月2日がその日となった。Microsoftは同日、プレリリース/アクティブ開発ブランチからの最初の新たなビルド「Build 22449」をDevチャネルでリリースしたと発表した。
提供:Microsoft
Build 22449は極めて初期のビルドであり、同社が今までDevチャネルやBetaチャネルでテストを重ねてきている「Windows 11」のプレビュービルドよりも安定性が低いと考えられる。また、同社が新たなブランチでのテストを開始する際と同様、今回も初めから大規模な新機能はほとんど搭載されていない。さらに、同日からDevチャネルのビルドが特定の機能リリースにひも付けられなくなる点も同様であり、テスターらに提供される機能には、将来の「Windows」リリースで搭載されないものが含まれるようになる。
大規模な新機能が搭載されていないとはいうものの、Build 22449ではSMBの圧縮機能の動作に対する変更が加えられている。同社が説明しているように、SMBの圧縮機能は「Windows Server 2022」とWindows 11で正式採用されている。この機能によって、ユーザーやアプリはネットワークを介したファイル転送の際に、ファイルの圧縮を要求できるようになる。その結果、あらかじめファイルを圧縮し、コピーした後で、移送先のPCで元のサイズに展開するという手間をかける必要がなくなる。今回の変更により、Windowsは圧縮を要求された際、決定アルゴリズムの評価に基づいた部分的なファイル圧縮ではなく、常に全体を圧縮しようとするようになる。
さらに今回のビルドでは、起動画面でOSのローディング中を示すアニメーションが、円を描くドットの群れから、丸いリング状のアニメーションに変わっている。この他にも今回のビルドには、「タスクバー」や「ファイルエクスプローラー」「設定」「入力」「Bluetoothとその他のデバイス」といった面でのさまざまな修正も含まれている。
Build 22449のリリースノートに記されているように、Insiderプログラムの参加者で「Windows Defender Application Guard」(WDAG)を有効にしているユーザーは、不具合があるために今回のビルドを入手できない。同社は、次のリリースでこの問題を修正したいとしている。
MicrosoftはInsiderブログへの投稿に、Windows 11のシステム要件を満たしていないPCを使用しているテスターらに対し、Insiderプログラムでのテスターを継続していく上で「Windows 10」に戻す必要があると通知し始めるという決定を下した件についても詳細を記している。
同社は、TPM 2.0とCPUファミリー/モデルの要件を除き、Windows 11の最小システム要件を満たしているPCを使用しているInsiderプログラムの参加者らは引き続き、オプトインしているチャネルに応じたInsiderプレビュービルドを入手できるとしている。ハードウェアの最小要件を満たしていないPCで、Insiderプログラムでテストを続けるにはWindows 10に戻す必要がある。
Windows 11の最初のリリースは、10月5日にメインストリームユーザーに提供開始される予定だ。
またMicrosoftは2日、Windows 11のほかの新たなビルドをテスター向けにリリースしている。Windows 11の「Build 22000.176」はBetaチャネルのほか、Release Previewチャネルで商用PC向けに提供されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。