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レノボ、全てのITを「as a Service」にするビジョンを披露

大河原克行

2021-09-10 06:00

 Lenovoは、9月8日から7回目となる年次イベント「Lenovo Tech World 2021」をオンラインで開催、事前に約6万人以上が参加登録しているという。初日の基調講演では、会長兼CEO(最高経営責任者)のYuanqing Yangや、エグゼクティブバイスプレジデント兼ISGプレジデントのKirk Skaugen、エグゼクティブバイスプレジデント兼SSGプレジデントのKen Wongなどが登壇した。

Lenovo 会長兼CEOのYuanqing Yang氏
Lenovo 会長兼CEOのYuanqing Yang氏

 同イベントでは、「Everything as a Serviceプラットフォーム」に拡大した新たな「Lenovo TruScale」を発表、自社開発している人工知能(AI)技術「Lenovo Brain」のコアテクノロジーを公開したほか、「ThinkSystem」や「ThinkEdge」といったサーバーやエッジコンピューター、「ThinkPad」「Yoga」などのPC、「モトローラ」ブランドのスマートフォンなど各種ハードウェアの新製品を発表した。環境に対する取り組みなどについても言及し、同社ビジョン「Next Reality」を具現化する数々の取り組みを明らかにした。

 基調講演のゲストに、Microsoft 会長CEOのSatya Nadella氏、Intel CEOのPat Gelsinger氏、Deloitte CEOのPunit Renjen氏、SAP CEOのChristian Klein CEO、VMware CEOのRaghu Raghuram氏、Nutanix CEOのRajiv Ramaswami氏ら16人が参加するなど、Lenovoの影響力の強さを示した。

 基調講演でYang氏は、「私たちがなすべきは、次のリアリティーを定義し、形にすること」と切り出し、オフィスと自宅のハイブリッドな働き方、エッジとオンプレミス、データセンター、クラウドの組み合わせによって実現するハイブリッドインフラストラクチャー、人工知能(AI)を核としたインテリジェントトランスフォーメーションが重要な要素になるとして、「そのためにレノボは今後3年間で研究開発投資を2倍にする」と述べた。

 その上で、新たなITのアーキテクチャーが複雑性を生むとも述べ、簡素化のためのサブスクプションのLenovo TruScaleを展開する。従量課金型のIaaS、PaaS、SaaS、Device as a Serviceを提供、製品、サービスの購入を一本化し、「次のリアリティは全てのビジネスがデジタルになり、全ての製品がas a Serviceになる」Yangは話す。

 Lenovo TruScaleは、インフラストラクチャーサービスからEverything as a Serviceに拡大し、スマートフォンからエンタープライズクラウドまでを一つの契約で利用できるようにした。あらゆる企業に消費型モデルと予測可能な支払いオプションを組み合わせて提供でき、企業が本来の課題解決に注力し、IT部門が成果とビジネス成長に合わせた柔軟な費用管理を行える。

Lenovo エグゼクティブバイスプレジデント兼SSGプレジデントのKen Wong氏
Lenovo エグゼクティブバイスプレジデント兼SSGプレジデントのKen Wong氏

 Wong氏は、旧来のビジネスモデルの破壊、大企業の短命化の変化が世界規模で進み、「CIO(最高情報責任者)の役割が変化している」と指摘する。競争力を高めるビジネスイノベーションに集中する必要があり、Lenovo TruScaleが、ITにおける課題を解決するセキュリティを含めたトータルパッケージだとした。

 また、2021年4月にはSSG(ソリューション&サービスグループ)を設立。サポートサービス、インダストリーソリューション、プロジェクトサービス、マネジメントサービスを提供する。「膨大なLenovoのポートフォリオにアクセスできるようにする役割も担う。テクノロジーを活用して次なるリアリティに先んじようとするIT部門を支援する」(Wong氏)とした。

 Skaugen氏は、ISG(インフラストラクチャーソリューショングループ)の立場から、Lenovo TruScaleの取り組みを説明した。ISGは、2017年に同社史上最大というサーバーポートフォリオ、2018年にデータストレージと管理ソリューションを発表。2019年に同社最大のエッジソリューション、2020年にLenovo TruScale通じたハードウェア製品ポートフォリオ全体をサービス化した。「2021年は柔軟な消費モデルの提供、回復力があるエッジによるイノベーション、ゼロエミッションコンピューティングへの取り組みが重要になる」とした。

Lenovo エグゼクティブバイスプレジデント兼ISGプレジデントのKirk Skaugen氏
Lenovo エグゼクティブバイスプレジデント兼ISGプレジデントのKirk Skaugen氏

 Lenovo TruScaleは前年比2倍以上で成長しているといい、新たに「Lenovo TruScale Virtualization Solutions From Edge to Cloud with VMware」による仮想化ソリューション、「Lenovo TruScale as a Service Microsoft Azure Stack HCI」によるエッジ活用ハイブリッドクラウドソリューションを追加した。さらに、Deloitte Open Cloudとの連携、IntelとはSilicon as a Serviceを提供することを発表した。

 他方で、CTO(最高技術責任者)兼シニアバイスプレジデントのYong Rui氏は、「Lenovo Brain」を説明。製造、ヘルスケア、教育、金融など業界特化のた顧客の課題解決ソリューションで、次世代の変革を支援する技術と位置づける。「もともとLenovo内のITオペレーションのインフラ構築、スマートファクトリー支援などのために開発し、他社支援のため進化させた。6カテゴリーで100以上のAI機能を提供し、クラウドで学習しシナリオに応じて開発したAIをエッジやクライアントで利用可能」という。

Lenovo CTO兼シニアバイスプレジデントのYong Rui氏
Lenovo CTO兼シニアバイスプレジデントのYong Rui氏

 例えば、スマートフォンの生産で、欠陥検査にLenovo Brainを使う。AIの専門知識が不要で、基板上の接着剤の塗布精度を高められる。「モデル構築の難しさ、学習データの不足、シナリオ適応における非効率性の課題を解決すべく『Coarse-to-Fine NASを開発して、AIモデルを効果的に構築できるようにした。『Few-Shot Lifelong Learning』手法で、少ないデータサンプルでも新たなタスクを学習できるようにした。新ソリューションを自動生成する多目的最適化アルゴリズムも開発し、新シナリオ構築時間を数週間から数時間にまで短縮可能」と、Rui氏は述べる。

Lenovo Brain
Lenovo Brain

 この他にイベントでは、VMware ソフトウェアによるサーバー製品「ThinkSystem SE350 Edge Servers」や、「Lenovo Open Cloud Automation管理ソフト」の強化版、エンタープライズAIエッジソリューション「ThinkEdge SE70」を発表。「AWS Panorama」を活用し、「NVIDIA Jetson Xavier NXプラットフォーム」を採用していることなども示した。

 基調講演の最後にYang氏は、「スマートテクノロジーでハイブリッドワークと新生活が共存するNext Realityの世界が来る。ITがas a Serviceで使用される世界だ。Lenovo TruScaleのEverything as aServiceビジネスモデル、AIテクノロジーの活用、環境や社会的責任に向けたイノベーションにより、Lenovoが世界のDX、インテリジェントトランスフォーメーションを実現させる」と述べた。

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