米Jamfの日本法人Jamf Japanは、SansanがMacユーザーのアカウント/認証管理ソリューション「Jamf Connect」を採用したと発表した。既に導入しているAppleのデバイス管理ソリューション「Jamf Pro」と併せて利用することで、シンプルでストレスのないIT環境を構築し、ユーザー体験が向上したという。
Sansanのコーポレートシステム部では、「EX(従業員体験)のシンプル化」をミッションに掲げ、従業員が負担やストレスを感じることのないシンプルな環境づくりに取り組んでいる。その一環として、従業員が各業務に必要なアプリケーションや機能を利用して最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、WindowsとMacを自由に選べるようにしている。Macを選択する従業員は増加傾向にあり、現在は約4割だという。
Sansanはセットアップの時間を最小限にするため、Jamf Connectの採用に至った。ユーザーに渡した状態から自動的に設定が完了する「ゼロタッチキッティング」により、時間やプロセスを大幅に削減することが可能となった。特にコロナ禍ではデバイスを対面で受け渡すのが難しいため、ユーザーにデバイスを送付すればユーザー側でキッティングを完了できるのは、大きな利点だった。
Sansanは同ソリューションを採用したもう一つの理由として、アカウント管理を挙げる。同社では従来、「Active Directory」ベースの仕組みを採用していたが、その運用においてさまざまな課題を抱えていた。これに代わるIDaaS(Identity as a Service)としてOktaを採用し、リモート環境を強化した。OktaがMacのローカルアカウントと直接連携できるJamf Connectに対応していることも、採用の決め手になったという。
Jamf ConnectによりSansanのユーザーがMacを起動してから必要な操作は、設定アシスタントとIdP(アイデンティティプロバイダー)へのログインのみとなり、自動で全てのセットアップが行われるようになった。
Sansan コーポレートシステム部の寺園大輔氏は、「Jamf製品の導入前と比べて、現在の作業工数は約10分の1に削減できた。ビジネスの成長に伴い従業員数も増加しているが、Jamf製品の利用は最小限の作業工数で対応するための解決策の一つとなっている。従業員にパスワード管理などの負担をかけずにアカウント管理ができるJamf Connectは、EXをシンプルにするという部門のミッション実現にも貢献すると考えている」と述べる。