NTTデータ イントラマート、ローコード開発のクラウドサービスを開始

國谷武史 (編集部)

2021-10-01 06:00

 NTTデータ イントラマートは9月30日、ローコード開発で業務アプリケーションを作成できるクラウドサービス「Accel-Mart Quick」を発表した。10月1日から提供し、今後3年間で1000社の利用を見込んでいる。

 新サービスは、同社の業務アプリケーション開発環境製品「Accel-Mart」をベースに、プログラミングの初心者が業務テンプレートを選んで設定を行うだけで、目的の業務アプリケーションを作成できる。作成したアプリケーションは自動運用される。ウェブの申し込みからは最短30分程度で利用を始められ、月額利用料は1ユーザー当たり770円(最小利用規模は20ユーザー)となる。

「Accel-Mart Quick」の概要
「Accel-Mart Quick」の概要
「Accel-Mart」で開発し実際に運用しているという同社の問い合わせフォーム
「Accel-Mart」で開発し実際に運用しているという同社の問い合わせフォーム

 Accel-Mart Quickの開始により、従来製品は「Accel-Mart Plus」に改称される。Accel-Mart Quickで作成した業務アプリケーションが増加したり、業務プロセスに組み込んで利用規模が拡大したりした場合には、Accel-Mart Plusへスムーズに移行できるとする。Accel-Mart Plusでは、プロコード開発やカスタマイズ開発、ユーザーの独自運用、グループウェアや文書管理、業務プロセス管理(BPM)などの機能を備える。

 同日記者会見した代表取締役社長の中山義人氏によると、業務のさらなる効率化や生産性の向上を目的にローコード/ノーコード開発が企業の間で注目を集めるものの、ローコード/ノーコード開発の製品・サービスは、数ユーザー程度の小規模利用もしくは大規模組織での利用に大きく分かれるという。

NTTデータ イントラマート 代表取締役社長の中山義人氏
NTTデータ イントラマート 代表取締役社長の中山義人氏

 小規模利用向けの製品・サービスは、大規模利用で求められる統制などの機能が弱く、大規模利用向けの製品・サービスでは高コストになることが課題で、双方の中間に当たる利用の製品・サービスがほとんどなかったという。Accel-Mart Quickはこの領域の利用を想定しており、大規模利用向けのAccel-Mart Plusに拡張できる点と特徴に挙げる。

キャプション
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 また中山氏は、ローコード/ノーコード開発が身近になり業務に貢献するアプリケーションを容易に作成できるようになったが、それ単独の利用では効果が限定されるとも指摘。「NTTデータ イントラマートでは、業務プロセス全体を見てデジタルの業務改革を実現するアプローチを採用しており、そのために手法にローコード開発を位置付けている」と述べた。

 業務プロセス全体の改善、効率化の一翼を担うよう、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)やAI-OCR(人工知能技術を用いた光学文字読み取り)などのテクノロジーも組み合わせることがポイントだとする。業務プロセスの最適化に向け、現状把握から課題解決に必要な要件の定義、各種業務フローなどの設計とテクノロジーやツールの実装、運用支援までの全体的な取り組みを通じて効率化だけでなく、従業員の働きがいを高める効果などが期待され、それが自社の事業にとっての顧客の満足度向上にもつながるとした。

 新サービスについて中山氏は、「社運をかけて用意してきた。ローコード開発の市場に大きなインパクトを与えたい」との抱負を述べた。

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