Microsoftは各業界に特化したバーティカルクラウドを順次提供している。同社は米国時間10月4日、金融サービス向け「Microsoft Cloud for Financial Services」の一般提供を11月1日に開始すると発表した。このサービスの計画は2月に発表された。

提供:Microsoft
Cloud for Financial Servicesは、これまでに発表されているヘルスケア業界向けの「Microsoft Cloud for Healthcare」や、小売業界向けの「Microsoft Cloud for Retail」、製造業界向けの「Microsoft Cloud for Manufacturing」、非営利団体向けの「Microsoft Cloud for Nonprofits」などのバーティカルクラウドと同様に、「Microsoft Azure」「Microsoft 365」「Microsoft Dynamics 365」「Microsoft Power Platform」とバンドルしたかたちで提供される。また、金融サービス業界向けの機能やサービスのほか、共通データモデルやクラウド間のコネクター、ワークフロー、API、業界固有の標準も含まれる。
Cloud for Financial Servicesによって、統合された顧客プロフィールと、顧客オンボーディングツール、銀行顧客のエンゲージメント機能、フロントオフィスとバックオフィスで自動化や協働を可能にするコラボレーションマネージャーが提供される。また、ボットの攻撃や、偽アカウントの作成、アカウントの乗っ取り、アカウントへの不正アクセスからアカウントを保護する機能や、オンライン購入詐欺から金融機関のマーチャントサービス部門を保護する上で役立つ購入保護機能も提供される。さらに、リスク保証とそのサポートや、規制への準拠度合いの評価といったオプションも用意される。詳細はMicrosoftのページで確認できる。
Microsoftのバーティカルクラウドの目指すところは、業界標準のコンポーネント一式をパートナーや顧客に提供し、独自のソリューションを構築、カスタマイズできるようにすることだ。同社のバーティカルクラウドすべてを支える共通データモデルは、「Microsoft Dataverse」(旧称「Microsoft Common Data Service」)テクノロジーのようだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。