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トーバルズ氏が語ったLinux誕生初期やキャリア、Rust採用への考え--Open Source Summit - (page 2)

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2021-10-11 06:30

 もちろん、実際にはそうならなかった。Torvalds氏が認めているように、「オープンソースがすべてを変えた」ためだ。同氏は、「プロジェクトの将来を決めるのが私だけだったのであれば、おそらく打ち捨てていただろう。しかし質問が寄せられるようになり、さらにはパッチも送られてくるようになったため、モチベーションが維持された。そして30年後の今があり、モチベーションは現在も維持されている。というのも、私自身について言えば、30年のうちの29年はそういったことが行われてきたのだ。また、それ以来追加してきた機能はいずれも、他の人々が必要としていた、あるいは希望していたか、興味を抱いていたものだった」と述べた。

 Hohndel氏は昔を振り返り、「バージョン0.11がリリースされた後、私は最初のパッチを送ったのを覚えている。あなたは私のパッチをすべて書き直していた。そう、私のような人々からのコードは絶対にそのまま適用しようとしなかった。あの時のあなたはコードを見た後で、適切な方法で実装していた。そしてありがたいことに、どこかの時点でそうした行動をやめてくれた」と述べた。

 Torvalds氏は「他の人々からのパッチを取り込んでいくという決断は極めて難しい。というのも、そういったコードが性に合わないためだ。といってもあなたの(コード)標準が悪いというわけではなく、見慣れたものではないためだ。このため、人々からパッチを送られるようになってからの最初の3~4カ月間は、パッチに目を通し、彼らが何を求めているかを理解するために熟読した。その後でコードを完全に書き直していた」と説明した。

 その作業量は言うまでもなく大量だった。そしてあまりにも大変な作業だった。Torvalds氏はこの日、「私はそうした作業をあまりにも長く続けすぎたかもしれない。しかし、私は基本的に無精者だ。このため、ある時点でそのようなことは愚かしいと判断した」と告白した。その後、同氏は「パッチを適用し始めるようになり、皆はとてもハッピーになった。というのも、パッチをアップストリームに送ったとしても、アップストリームのメンテナーがそのパッチを捨て去って書き直してしまうというのは開発者にとって非常にフラストレーションのたまる話なのだ。まるで自分が取るに足らない人物だと言われているように感じられる」とHohndel氏は語った。

 Torvalds氏は(自分でパッチを書き直す行為が)「コミュニティーのためにならない」と気付いたのだという。同氏は、「メンテナーが少しリラックスし、『オーケー、私はそんなに支配欲の強い人間じゃない』と告げることがとても重要なのだ。また私は実際のところ、人の書いたパッチを書き直すよりも他のことに時間を使いたいと思っている」と語った。

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