日本オラクルは10月7日、同社顧客体験(CX)製品の最新アップデートに関する報道機関向けのオンライン説明会を開催。9月20日にグローバルで発表された「Oracle Fusion Marketing」について説明した。
日本オラクル 執行役員クラウド・アプリケーション事業統括 CXクラウド事業本部の桑野祐一郎氏(左)と日本オラクル 理事 クラウド・アプリケーション事業統括 CXソリューション・エンジニアリング本部の竹内尚志氏
日本オラクル 執行役員クラウド・アプリケーション事業統括 CXクラウド事業本部の桑野祐一郎氏は記者会見で、営業とマーケティングの課題について、「営業は商談確度の低いリードを大量に受け取っている」「マーケティングチームは複数の連携されていないシステムを利用している」「営業支援システム(SFA)は管理するためのシステムになっている」と指摘。加えて、「マーケティング担当者が生成したリード(見込み客)の50%は使われずに終わっている」(同氏)とした。
商談の機会を創出するリード生成プロセスをどう改善できるかについては、より販売に注力したシステムであること、人工知能(AI)などで作業負荷を軽減すること、全てのチャネルで一貫したメッセージを発信することが理想だと桑野氏は述べる。
Oracle Fusion Marketingの構成イメージ(出典:日本オラクル)
Oracle Fusion Marketingの詳細は、日本オラクル 理事 クラウド・アプリケーション事業統括 CXソリューション・エンジニアリング本部の竹内尚志氏が説明した。同製品は「Oracle Advertising and CX」の一部として提供され、マーケティングチームとセールスチームの強化も目的としている。マーケティング担当者は広告チャネルを含むマーケティングキャンペーンを容易に作成でき、AIを使用して会社単位にリードを自動的にスコア付けすることで、顧客が営業担当者と対話を開始するタイミングを予測し、確度の高い商談を自動的に任意の顧客関係管理(CRM)システムに生成する。
リードの生成から選別のプロセス全体をエンドツーエンドで自動化することで、マーケティングキャンペーンの作成と実行を簡略化、迅速化するほか、マーケティング担当者は広告とメールのチャネルを通して一貫したメッセージを持ったキャンペーンを数分間で作成し、簡単に実施できる。これによりキャンペーンのパフォーマンスを向上させ、確度の高い商談を増加できるという。
また、統合ダッシュボードで、広告/メールキャンペーンのパフォーマンスを測定し、マーケティング活動が営業パイプラインに与える影響を容易に測定・理解できるようになっている。企業アカウントレベルでリードを集約し、評価後にスコアの高いものが営業商談情報に昇格され提供される。商談の準備ができているリードがCRMに商談情報として直接配信されるため、営業による迅速なフォローアップが可能という。