NEC、歩行データを収集・分析する新製品--病院や靴メーカーでの活用期待

大場みのり (編集部)

2021-10-08 16:00

 NECは、日常の歩行データを場所や時間を問わず収集し、歩行状態を分析する「歩行センシング・ウェルネスソリューション」を10月から提供している。同製品は、病院や介護事業者における患者や高齢者の歩行データ収集、靴メーカーにおける商品開発などを支援する。

 歩行センシング・ウェルネスソリューションでは、NECが開発した小型の歩行分析センサーを搭載し、靴に入れるだけで「歩容(≒歩行の質)」の計測が可能な専用インソールを用いている。ユーザーは、センサーで収集した歩行速度、歩幅、接地角度、離地角度、足上げの高さ、足の外回し距離のデータを専用のアプリやダッシュボードから確認することが可能。

 同製品の税別価格はインソールが5000円、センサーが月額3000円、ダッシュボードの利用料が月額5万円。初回契約の顧客には6カ月間、ダッシュボードを月額2万円で提供する。

歩行センシング・ウェルネスソリューションの構成要素(出典:NEC)
歩行センシング・ウェルネスソリューションの構成要素(出典:NEC)

 NECは利用者の声を製品開発に生かすため、2019年からクラウドファンディングサービス「Makuake」で個人顧客を対象に先行予約販売を実施してきた。2021年10月に製品化し、プロジェクト終了後に完成品を販売するEC(電子商取引)サイト「Makuake ストア」において、個人顧客にも提供している。同社は2023年までに、法人/個人顧客を合わせて3万ユーザーへの提供を目指している。

 従来、人の歩行状態を把握するには、カメラで撮影した歩行シーンの映像や、身体に装着したウェアラブルセンサー内のデータを基に分析する必要があり、場所や利便性、専用設備の設置など運用や費用面で課題があった。

 歩行センシング・ウェルネスソリューションを活用することで、例えば病院外の患者や高齢者の歩行データ、開発中の靴を着用したサンプルデータを場所や時間に関係なく、かつセンサーの存在を意識することなく収集できるようになる。

 センサーは、歩行時のみ検知・起動して消費電力を抑える設計のため、計測の精度を高めながら電池交換や充電の手間が少ないとしている。日常計測だけでなく、リアルタイム計測用のセンサーを新たに開発し、特定の場面における歩行状態を計測することも可能だという。

 NECは、新技術としてセンサーで収集した歩容データから足圧中心移動指数や母指(足の親指)関節の歪みといった足の健康状態を示す指標を推定する歩容分析AI(人工知能)技術も開発した。今後は、歩行を通じた健康生活の推進や健康寿命の延伸に一層寄与するという。

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