NECや静岡県ら、顔認証システムでワクチン接種などを確認する実証へ

NO BUDGET

2021-10-12 11:35

 静岡県、NEC、アルム、イーソリューションズは、2021年度に富士登山者を対象に実施していた体調チェックの手続きを、顔認証システムや救命・健康サポートアプリ「MySOS」を活用して効率化する実証実験を11月6~7日に実施する。

 実証実験では、従来の体調チェックの手続きを顔認証による事前登録情報の確認に代えることで、安全・安心かつスムーズに体調をチェックできることを確認し、2022年度以降の富士登山時への導入を目指す。収集するデータは参加者の同意の基で収集し、他の目的に使用することはないとしている。

 実証実験は、富士宮市観光協会が企画した「富士山周辺トレッキングツアー」に申し込んだ約100人の実証実験参加者を対象に行う。場所は2021年度の体調チェック実施場所である、富士山富士宮ルート2合目の水ヶ塚駐車場。

 参加者は事前にMySOSをダウンロードして、顔写真や個人情報、健康情報と共に、ワクチン接種記録書または参加前72時間以内のPCR検査結果報告書を登録する。

 実証実験専用ゲートにおいて顔認証を実施することで、事前登録済のワクチン接種記録書または参加前72時間以内のPCR検査結果報告書をスムーズに確認できる。ゲートで顔認証をする際は、マスクを着用したままで可能だという。

顔認証の画面イメージ(出典:静岡県、NEC、アルム、イーソリューションズ)
顔認証の画面イメージ(出典:静岡県、NEC、アルム、イーソリューションズ)

 今回の実証においてNECは、2009年以来米国国立標準技術研究所のベンチマークテストで世界一位の認証精度とされている同社の顔認証技術を提供する。

 アルムは同社が開発・提供するMySOSを提供する。同アプリでは、健康診断結果やMRI・CTなどの医用画像、体温・心拍数・血圧などのバイタル情報をスマートフォンで確認でき、PHR(Personal Health Record)として日々の健康管理に役立てることができる。直近では、新型コロナウイルス感染症対策にも対応しており、PCR検査のデジタル陰性証明書をMySOSで受け取ることが可能なため、結果取得のために検査機関へ再訪問する必要がなく、滞在時間を最小限に抑えることができる。

 イーソリューションズは、海外の観光客の間でも知名度の高い富士山で安全・安心な観光を再び実現するため、静岡県・NEC・アルムと共に計画の立案・推進を行う。

 4者は今後、この実証実験の結果を踏まえ、2022年度以降の富士登山時の導入だけでなく、静岡県内の観光領域への展開も検討する。

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