学生なりに忖度(そんたく)したコメントとも感じ取れるが、インターンシップに参加した学生に対するNTT東の情熱は感じられるだろう。実業務に近い体験したことで得られる、働くことのリアルさも学べたに違いない。
インターンシップは、就職したい会社の働く現場を感じ取れる、またとない機会のはずだ。ただ、インターンシップでの経験と実際の入社後のギャップに戸惑う学生も少なからずいると聞く。そうしたギャップを埋め合わせる意味でも、NTT東の取り組みは注目できるだろう。
NTT東の新インターシップは6月中旬までさかのぼる。当時は内定辞退率が増加傾向にあり、改善を図るため「NTT東のファンになってもらおう。われわれのメッセージを伝えるために他社と異なるインターンシップの開催」(同社総務人事部 人事第二部門 採用人事担当 五十嵐貴大氏)に至ったという。昨年2020年までのインターシップも教育内容は変わらないものの、「今回はコンテンツに注力し、自治体からいただく仕様書や図面を用意した」(五十嵐氏)
方向転換した背景には「以前はハッカソンも開催していたが、それだけでは足りない。SE業務を体験してもらう」(伊藤氏)狙いもあったことを明かした。
NTT東は、技術系総合職向けにセキュリティやデータサイエンス、クラウドに関連する業務を体験できるインターンシップを12月20~24日に予定している。10月25日から募集を開始した。
NTT東のインターンシップに参加した学生の皆さん