IBMは米国時間10月18日、「Open Source Cloud Guide」を公開した。このガイドでは主に、クラウド環境でのオープンソースの使われ方、ハイブリッドクラウド環境で使われるオープンソースプロジェクト、ハイブリッドクラウド環境の重要なユースケースの3つについて説明している。
同社は開発者に対して、このガイドを利用するだけでなく、自分のアイデアをコントリビュートすることを呼びかけている。このガイドは、特にクラウドアプリケーションを開発したい人に向けて作成されたものだ。
IBMのオープンテクノロジー担当バイスプレジデントであるTodd Moore氏は、米ZDNetの取材に対して、このガイドは、IBMがハイブリッドクラウドアプリケーションを開発している開発者との間で交わしてきた議論の中から生まれたと語った。
Moore氏は、「Open Source Cloud Guideは、選択肢と相互運用性を優先したい開発者が利用できるオープンソースクラウドツールに関する、プラットフォームに依存しない情報を提供するものだ。この取り組みは継続的なプロジェクトとしてスタートしており、今後は開発者に対してコントリビューションを呼びかけていく。このやり方であれば、テクノロジーの発展とともに成長する、生きた情報源を作ることができる」と述べている。
同氏はまた、ガイドをオープンソースとして提供し、開発者が内容やユースケースを利用するだけでなく、貢献もできるようにすることで、生きた資料を一箇所に集めた場所を作りたいと付け加えた。
「私たちは、オープンソースプロジェクトの開発者がどんなものを有用だと考えており、何を入れるべきだと考えているかを知りたい。それによって死角ができるのを防ぐことができるだろうし、そのためにはコラボレーションが重要になる。私たちは、この種の情報共有がエコシステム全体を強めてくれることを期待している」(Moore氏)
IBMがO'Reillyに委託して2021年に実施した調査も、同社がこのガイドを作るきっかけの1つになったという。この調査では、開発者は個々のクラウド事業者に固有のスキルを身につけるよりも、すべての大手クラウドプラットフォームで共通に使われているオープンソースツールに関するスキルを磨いた方がよいと考えていることが明らかになった。
このガイドは「人工知能」「API」「ビッグデータ」「コンテナ」の4つの技術分野に分かれている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。