Gartnerによれば、アフリカ大陸は、今後5年間で開発者が大量に流入して「世界をリードするスタートアップのエコシステム」となり、この地域はイノベーションが育つ場になるという。
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同社は、近年ベンチャーキャピタル資金が盛んに流入しているアフリカは、2026年までに開発者人材が30%増加し、アジアに匹敵するソフトウェア開発の中心地域に進化すると予想している。
アフリカの多くの国は、プログラマーや技術人材をこの地域に呼び込み、海外からの投資を集めるために、イノベーションハブを設けている。
これには、「シリコンサバンナ」と呼ばれるケニアの10億ドル(約1100億円)規模の技術エコシステムも含まれる。シリコンサバンナは、アフリカやその他の地域の起業家や投資家、技術者を引き付けている。
Gartnerは、「アフリカ大陸では、非公式な教育チャネルの台頭によって、今後3年間でプロフェッショナルの開発者の数が90万人近くになる」と述べている。「この市場は引き続き成長し、世界の投資機関は、中国へのベンチャー投資を減らして、この新興市場を選ぶようになるだろう」
この予想は、Gartnerの「IT Symposium/Xpo 2021 Americas」で発表された、IT組織やユーザーに向けた一連の戦略的予想の一部だ。
Gartnerの調査担当バイスプレジデントDaryl Plummer氏は、企業や業界は、コロナ禍や現在の社会が抱える不確実性によって「複数の戦略的方向性に同時に取り組む準備」をせざるを得なくなっており、特にイノベーション、デジタル化、労働形態の根本的な変化関してその傾向があると述べている。
Gartnerは、企業がリモートワークやハイブリッドワークを取り入れることが増えるに従って、今後3年間で自律的な仕事のスタイルへのシフトが起きると予想している。
同社は、企業の構造が、中央で意思決定を行うやり方から「ハイブリッドな仕事環境におけるボトルネックを減らし、時間を節約できるピアツーピアのネットワークによる意思決定」に適したものへと変化していくのに伴い、2024年までに、企業のチームの30%弱には上司がいなくなると考えている。
Plummer氏によれば、効率を高めようとすれば、論理的な次のステップは伝統的なマネージャーを取り除くことになるかもしれないという。同氏は、「ビジネスの機動性を高めるためにチームのエンパワーメントと自律性が必要とされる時代には、業務の司令塔としてのマネージャーの役割は大きな障害となる」と付け加えた。