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「富士通が変わりだした」--福田CIOがDXで重視する体験の取り組み - (page 3)

國谷武史 (編集部)

2021-11-10 06:00

変化を実感する社員を増やしたい

 フジトラが始まって1年余りが経ち、成果への関心も高まるところだ。この点を福田氏に聞くと、「富士通のあらゆる変革がフジトラに関係していると言えるので、何か特定のものをフジトラの成果だと取り上げることはできない。ただ、業績や株価は回復基調にあり、フジトラを含むいろいろな取り組みの成果が影響している」と話す。

 富士通のDXにおける定量的な目標としては、2022年度に中核のテクノロジーソリューションで売上高3兆5000億円、営業利益率10%などを掲げる。福田氏は、「経済産業省の『DX推進指標』においてDX先行企業とされる『3.5』の達成が1つの目標。こうした目標値に届いていなければ富士通の変革はまだ道半ば。フジトラもまだうまくいっていないとなる。極めてシンプル」と話す。10月28日に発表した2021年3月期上期の連結業績におけるテクノロジーソリューションの売上高は、前年度同期比304億円増の1兆4128億円だった。「満面の笑みで順調とは言えないが、進展しているとは言える」

 今後はフジトラによるDXどう続けるかも焦点だが、冒頭で挙げたフジトラのポイントの「カルチャーの変革」が該当する。「自ら変え続けていけることが得意なカルチャーになる。変わり走り続けるのが日常になるよう体力を高めていく」と福田氏。最近では「DX疲れ」という言葉も聞かれるが、「実際GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)はDXと(象徴的な表現で)言われるようなことやっていない。DXと騒いでいるのは日本ぐらいで、それだけ世界から遅れている。『DXに疲れた』なんて言っている暇はないし、本当に疲れ切っていたら倒産しているだろう」と指摘する。

 そんな福田氏自身は、課題を見つけ出すことに喜びを感じるそうだ。「よく『大変じゃないですか?』と皆さんから言われますけど、私は真逆。もっと良くできるだろうと。富士通のような会社が本当に方向転換したら、それを見ている皆さんに勇気を与えられるし、もっといろんな可能性やチャンスがほしい」。フジトラの現状を登山に例えると、まだ3合目という。それでも「いろんな課題があっても業績が好調ならもっともっと行ける」「ここまでは正しい道のりを進んでいる。みんなでもっと上に登っていけるという手応え」とポジティブだ。

 次の1年に向けては、「やるべきことはたくさんあるが、変革の波を確固たるものにしたい」と述べる。現状で42%ほどという、自社の変革を感じている社員の割合が60%台に乗れば1つの潮目になるとし、「1年後に社員が実感として、そう評価してくれればうれしい」と意気込みを述べる。

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