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松岡功の一言もの申す

スタートアップ支援の新たなエコシステムづくりに注力するAWSの戦略は奏功するか

松岡功

2021-11-04 10:40

 スタートアップがスタートアップを呼び、社会のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する――アマゾン ウェブ サービス ジャパン(以下、AWSジャパン)がそんな取り組みに注力している。ユニークなDXエコシステムづくりの戦略だが、果たして奏功するか。

スタートアップがスタートアップを呼ぶエコシステムづくりへ

 AWSジャパンが先頃、スタートアップ企業の支援策を強化したと発表した。スタートアップ支援策とは、スタートアップに対してAWSのクラウドサービス利用における費用を優遇したり、技術やマーケティングの支援を行ったり、エコシステムを通じたビジネス機会の創出を図ったりする施策のことである。

 AWSジャパンでこの事業の推進役を担うスタートアップ事業開発部 本部長の畑浩史氏のオンライン会見での説明によると、同社は現在、図1に示すような10のスタートアップ支援プログラムを実施している。この中で、目玉の1つとなっているのがファイナンス面での支援を行う「AWS Activate」である。今回はこのプログラムの強化を図った。

図1:AWSが提供する10のスタートアップ支援プログラム(出典:AWSジャパン)
図1:AWSが提供する10のスタートアップ支援プログラム(出典:AWSジャパン)

 AWS Activateは正確に言うと、「AWSのサービスをすぐに利用するために必要なツールやリソースを無料提供するスタートアップ支援プログラム」である。2013年10月から実施し、今では世界で数十万のスタートアップが利用し、2020年の実績では年間1000億円以上のクレジットを提供したという。

 もう少し中身を紹介しておくと、AWS Activateは表1に示すように2つのタイプがある。「Activate Founders」は自己資金型のスタートアップが対象でクレジットは1000ドル、「Activate Portfolio」はベンチャーキャピタル(VC)から資金調達やアクセラレーションプログラムに参加しているスタートアップが対象でクレジットは最大10万ドル(約1100万円)を提供する形だ。

表1:AWS Activateの概要(出典:AWSジャパン)
表1:AWS Activateの概要(出典:AWSジャパン)

 そして、今回発表の強化内容は、表1の下段にある特典の中の限定オファーの中身だ。具体的には、グローバルで100社を超える「Activate協業パートナー」に、日本の企業5社が初めて参画したというものだ。

 Activate協業パートナーとは、AWS Activateを利用するスタートアップが必要とするサービスをAWSを通じて提供する企業のことだ。協業パートナーとして認定された企業が提供するサービスにこのプログラムが適用され、スタートアップは無料で利用することができる。

 実は協業パートナー自身もスタートアップが多いことから、冒頭で述べたように「スタートアップがスタートアップを呼び、社会のDXを推進するエコシステム」というのが、AWSの今回の取り組みにおける筆者の解釈である。

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