電通デジタルと電通国際情報サービス(ISID)は、顧客体験設計を起点としたフルクラウドの「次世代型コンタクトセンター」に向けたサービスの本格提供を開始した。
両社が培ってきたビジネスプロデュース領域や高度なシステム理解に基づくクラウドインテグレーション領域などの専門性を生かし、コンタクトセンター構築においてゴールの策定から業務設計、運用設計、センターを支えるIT/システムのフルクラウド構築まで、マルチチャネルによる一貫した顧客体験の設計を可能にしている。
同サービスでは、現行業務の可視化を通じてコンタクトセンターのアセスメントを行い、コンタクトセンターの在るべき姿を策定する。コンタクトセンターのステージを1〜4段階で定義し、現状のフェーズを把握しながら、提供すべき顧客体験の方針を導き出し、業務設計、品質設計、運用設計、IT/システム設計を行う。
ステージ別コンタクトセンターの定義(出典:電通デジタル)
顧客エンゲージメントの向上に関しては、主に電通デジタルが担当する。マーケティング知見・クラウドソリューションへの理解の双方を有した施策立案専門チームがクライアント企業の現状課題を整理し、「施策有効性」と「実現可能性」の両視点から施策を検討する。同チームはコンタクトセンターに加え、アプリでのプッシュ通知、SMSやEmail、実店舗といったあらゆるチャネルでの顧客体験設計を行う。
システム構築とマルチチャネル連携については、ISIDが主担当として、音声(電話)やテキスト(メールやチャット)によるさまざまなチャネルから得られる顧客情報や対応履歴などのデータを、クラウドソリューションを用いて一元管理する。基幹系システムとの連携により、一貫した情報提供を可能にすることで顧客体験価値向上とオペレーターの業務効率化を支援する。
加えて、2021年8月にISIDが設立した「デジタル エンゲージメント センター」が中核となり、顧客接点改革領域技術とノウハウを集約することで、企業における顧客接点改革の促進につなげる。