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アドビ、顧客データ基盤「Real-Time CDP B2B Edition」を国内提供

藤本和彦 (編集部)

2021-11-12 10:10

 アドビは11月12日、対企業(BtoB)ビジネス向けの顧客データ基盤「Adobe Real-Time CDP B2B Edition」の国内提供を開始すると発表した。「Adobe Experience Cloud」を構成する製品群のBtoB向け機能を強化することで、BtoB市場に注力する姿勢を示している。

 アドビ ソリューションコンサルティング本部 マネージャー兼プロダクトエバンジェリストの安西敬介氏によると、BtoB企業がコロナ禍において直面している最も大きな課題は新規商談、対面営業の減少であるという。その状況化でデジタルへのシフトが加速しており、デジタルチャネルへの投資が増加している。「コロナ禍において顧客接点の創出・強化は重要性を増した」

 実際、同社が国内のBtoB企業を対象に実施した「アフターコロナに向けたデジタル戦略に関する調査」によると、コロナ禍における最も大きな課題として「対面営業が制限されたことによる新規商談や営業活動の減少」(40.4%)が挙がった。さらに、今後投資を増やす項目に、オンラインセミナーやオンライン商談が多く挙げられており、現在抱える課題解決のためにもデジタル関連へのチャネルにシフトする意向が高いことがうかがえるという。

 一方で、「顧客のニーズ/アンメットニーズの理解」(40.9%)、「顧客が求めるタイミングでの情報提供」(34.9%)の重要性はコロナ禍を通じて高まっており、企業には顧客との接点をデジタルに移行しながら、関係性を構築・維持していくことが必要となる。

 安西氏は、これからのBtoBマーケティングの形として「デジタル化による顧客コミュニケーション」「非対面になったことでの顧客体験の補完」「顧客体験を作りだすためのタッチポイントの創出」「デジタルを利用したパーソナライズ体験の提供」の4つを挙げ、「対面での営業が難しくなりデジタルが強化されたからこそできる新たなB2Bマーケティングの在り方が求められてきている」と語る。

 また、BtoBマーケティングに必要とされるポイントとして「一人ひとりにあったコミュニケーション」「データ分析によるマーケティング活動の最適化」「セルフサービスによるコミュニケーションの深化」の3つを挙げる。

 BtoBビジネスは「基本的に企業間の取引ではあるものの、一方で個人としてのやりとりがある」といい、BtoBでの顧客体験を提供するためにも一人ひとりにあったパーソナライズ体験を提供していく必要があるという。

 多くのBtoB企業では、見込み客や顧客のデータがウェブサイト、メール、広告、直接のやりとりも含めて分散した状態になっており、これらのオーディエンスデータを収集、集約、統一、共有できるようにすることで、マーケティングと営業でのチーム連携や一貫したコミュニケーションを実現することが可能になる。

 そうした課題を解決するのが、新たに提供を開始したReal-Time CDP B2B Editionになる。これは、これまで対個人(BtoC)ビジネス向けに提供してきた「Adobe Real-Time Customer Data Platform」(Adobe Real-Time CDP)をBtoB向けに機能強化したもの。

Adobe Real-Time CDP B2B Editionの特徴(出典:アドビ)
Adobe Real-Time CDP B2B Editionの特徴(出典:アドビ)

 Real-Time CDP B2B Editionは、XDMで管理されるデータ構造を活用し、BtoBビジネスに必要となるアカウント単位、案件単位、個人単位で情報を管理することが可能。「Adobe Experience Platform」で提供されるリアルタイムプロファイル統合やデータガバナンス機能にも対応する。また、BtoB、BtoCの両方を実施している企業に合わせて、両方のプロファイルを統合しながら利用できるハイブリッドプロファイルに対応した機能も提供する。マーケティングオートメーション(MA)ツール「Adobe Marketo Engage」用のコネクターを用意し、Marketo側で保持しているデータ構造をそのままにReal-Time CDPと連携することも可能だ。

 データ分析によるマーケティング活動の最適化では、B2Bマーケティング向けのアトリビューション分析機能を備えた「Bizible」の提供を開始する。スタンドアロンでも、Marketo Engageの一部としても提供可能となっている。キャンペーンの計画から実行、収益までファネル分析を詳しく把握できるようになるため、マーケティング効果の最大化を図ることができるという。

Bizibleの特徴(出典:アドビ)
Bizibleの特徴(出典:アドビ)

 セルフサービスによるコミュニケーションの深化については、電子商取引(EC)基盤「Adobe Commerce」を提供する。安西氏は「BtoBでは最終的に人が介在したものが多くあるが、一方で煩わしさがあったりスピードなどが犠牲になってしまうことがあったりする」といい、「BtoBにおいてもECを提供し、検討から購買までのハードルを下げ、より素早いビジネス展開を企業に提供する必要がある」と話す。

 Adobe Commerceでは、BtoB向けの製品レコメンデーション機能が新たに追加された。企業別の製品構成と価格を考慮した商品のレコメンデーションを作成できるようになり、顧客が割り当てられたカタログに設定されている製品と価格に合致する商品のみを提案できるという。

Adobe Commerceの主な機能(出典:アドビ)
Adobe Commerceの主な機能(出典:アドビ)

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