Microsoftは、「Microsoft Edge」ブラウザーをさらなるユーザーが利用するよう、「Windows 11」で新たな手段を複数追加してきた。8月には、デフォルトブラウザーの設定方法を変更し、Edgeから切り替えたい場合、手動で複数の設定を変更する必要のある新たなステップを追加している。そして同社は先ごろ、新たな対策を取ったようだ。ユーザーが他のウェブブラウザーにプログラムをリダイレクトできるようにしていた、Edge用のプロトコルをロックしているという。
このプロトコルの変更内容について詳細を知りたければ、ghacks.netの投稿を読むことを筆者はお勧めする。端的に言うならば、Microsoftは「EdgeDeflector」など、Edge以外のブラウザーを簡単に利用できるようにしていたツールをブロックしたとみられる。
Windows 11のDevチャネル向けテストビルドのリリースに関するブログ記事に、この最新の変更について触れていると考えられる箇所がある。「『microsoft-edge:リンク』が呼び出された時に、OSの機能が不適切にリダイレクトされることがある問題を修正した」と書かれている。
筆者は、Windows 11でEdge以外のブラウザーへの切り替えをできるだけ複雑にしようとする意図があるのかと同社に尋ねた。広報担当者は以下のように回答した。
「Windowsは明確に、さまざまなウェブブラウザーを含むアプリケーションやサービスをプラットフォーム上で有効にしている。同時に、Windowsは、Windows 10とWindows 11の両方で、特定のエンドツーエンドの顧客体験を提供している。タスクバーからの検索エクスペリエンスも、リダイレクトされることを想定していない、エンドツーエンドのエクスペリエンスの一例だ。そのため、不適切なリダイレクトを認識した場合はフィックスを発行する」
筆者やほかのMicrosoftウォッチャーが指摘しているように、同社はブラウザーのシェアだけでなく、「Bing」や「MSN News」(最近は「Microsoft Start」として知られている)のマインドシェアと市場シェアを拡大したいようだ。ブラウザーはWindowsで、そしておそらくすべてのオペレーティングシステムで最も使用されるアプリケーションだろう。ユーザーにログインを促すことで、同社がBingや、ユニバーサルなMicrosoftの検索サービスを含むその他の同社サービス、そしていずれは自社の広告プラットフォームを後押ししようとすることにつながるかもしれない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。