旭化成ネットワークスとNECは、旭化成ネットワークスが宮崎県延岡市で運営するデータセンターで、最先端の無線ネットワーク基盤の構築を開始した。この基盤はスタンドアローン(SA)方式/Sub-6帯無線周波数のローカル5G(自営型第5世代移動体通信システム)を活用している。
延岡データセンターサービスと各種IoTサービスを接続するネットワーク基盤
旭化成ネットワークスは、データセンター事業における付加価値向上・サービス強化や地域製造業のスマート化、行政サービスのデジタルトランスフォーメーション(DX)化などを目指し、今回構築する基盤とは別に、8月にノン・スタンドアローン(NSA)方式/28GHz帯無線周波数での免許を取得し、実証実験を進めている。
SAとNSAそれぞれの方式で使用される無線周波数帯の特性上、その性能には長所・短所があり、用途による使い分けが必要とされているため、旭化成ネットワークスでは、各方式・各無線周波数帯の性能の比較や、運用・マネージメント方式の確認を行い、それぞれの方式の特性および効果的な利用用途の検証を行う。
NECは、今回構築するローカル5Gネットワークに、必要な機器や運用保守サービスをトータルで提供する「ローカル5Gマネージドサービス」を使用する。また、音声で作業手順を指示して実績入力できる人作業ナビや、RFIDを利用した通い容器管理などのアプリケーションなどと組み合わせたシステムの提供も予定している。通い容器管理は、パレットなど製品運送のために反復して使用される容器の場所や利用回数を管理し、効率的な容器管理を行う仕組みのことをいう。