Amazon Web Services(AWS)とPfizerが連携し、新薬の開発や生産、臨床試験に向けた配送を迅速化するクラウドベースのソリューションを生み出している。
両社は、アナリティクス、機械学習、コンピュート、ストレージ、セキュリティ、クラウドデータウェアハウジングなどのAWSの機能を、Pfizerのラボや臨床製造、クリニカルサプライチェーンの取り組みに適用するイニシアチブを立ち上げ、こうしたソリューションを前進させようと模索している。
AWSの事業開発および産業担当バイスプレジデントKathrin Renz氏は、「医薬品開発や臨床製造プロセスの最適化に取り組む中で、AWSが提供するクラウド機能の幅広さと奥深さが、安全で新しい研究手法でPfizerのチームを支えることに役立っている」と述べている。
「この2年、命の危機が迫っているときに、研究、開発、臨床製造サイクルの全段階で、スピードと機動性がいかに大事かという認識が世界中で強まった。Pfizerと連携し、患者の生活を大きく改善できるソリューションの開発をグローバルに支援する上で当社の深い専門知識を役立てられることは光栄だ」(Renz氏)
AWSは、「Amazon Lookout for Equipment」などの機械学習サービスを利用して構築された予知保全の機能を組み込み、Pfizerの継続的な臨床製造プロセスを強化できるようにしている。
また両社は、AWSの機械学習技術「Amazon SageMaker」などを利用し、Pfizerの経口固形薬の臨床製造プラットフォームで異常なデータポイントを検出するソリューションのプロトタイプの開発に取り組んでいる。AWSによると、このプロトタイプで利用されている機械学習モデルは、偽陽性を最小限に抑えて警戒できるように早期に警告を出し、関連性の高いシグナルにユーザーの注意を向けさせることが可能だ。
古いドキュメントに記載されたデータを自動的に抽出、取り込み、処理し、ラボにおける実験の計画立案を支援するプロトタイプシステムの開発も進められている。
Pfizerの薬学、世界研究、医療担当バイスプレジデントAndrew McKillop氏は、「PfizerがAWSと協力して目指すのは、最終的に患者のエクスペリエンスを向上させ、新しい治療法を市場に投入できるようなかたちで、創薬のプロセスを早めることだ」とコメントしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。