花王はデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けて、消費財を扱う企業向けのインダストリーソリューション「Salesforce Consumer Goods Cloud」を採用し、本格稼動を開始した。セールスフォース・ドットコムが発表した。導入は、アビームコンサルティングが支援している。
花王は、Consumer Goods Cloudのパイロットプログラムへ2019年8月に参加。その後同ソリューションの導入を通じて、店頭業務のプロセスを改善・高度化することで業務をシンプル化・標準化させたという。消費者の店舗体験の向上と小売チャネルパートナーとの関係強化も推進している。
同社はフィールド業務全般の効率化を2019年から段階的に進めており、機能別に作り込んでいるフィールド業務の各システムを統合して同業務全般で使えるプラットフォームの構築を目指していた。Consumer Goods Cloudはこのプラットフォームに求められる、フィールド業務全般の標準機能とビジネスの変化に柔軟に対応できる拡張性を備えていると判断された。
同ソリューションは、消費財を扱う企業の店頭施策を変革することで事業変革を支援できる。効率的な店頭づくりや店頭業務の最適化、プロモーションの実施、注文管理の改善などによって、収益の増加や投資利益率(ROI)の最大化を図り、消費者の店頭体験の向上を可能にするという。在庫を切らすことなく、消費者の期待に応える価格設定と販売促進を実施しながら、店頭業務にかかる時間を短縮できるとしている。