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国境越えたデジタル決済などで協力--シンガポールと韓国、デジタル経済協定を締結へ

Eileen Yu (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部

2021-12-22 10:08

 シンガポールはデジタル経済協定に関する韓国との交渉を終えた。この協定の下、両国は、国境を越えたオンライン決済、データフロー、暗号化、人工知能(AI)など、複数の分野で協力することになる。両国によると、このパートナーシップは、「将来を見据えた」デジタル貿易ルールを確立し、デジタルシステム間の相互運用性を推進するという。

 韓国は、シンガポールのデジタル経済協定に署名する最初のアジア市場でもある。シンガポールは、2週間前に発表された英国のほか、オーストラリア、チリ、ニュージーランドとも同様の協定を結んでいる。

 シンガポールと韓国が現地時間12月15日に共同声明で述べたところによると、規制当局によるアクセスなど、特定の目的に必要な場合を除いて、データのローカライゼーションを求めることは許可されないという。これにより、両国の組織間の安全なデータ転送が容易になり、組織がビジネス要件に応じて、データを保存および処理する場所を自ら決めることが可能になる。

 デジタル経済協定により、個人データ保護、オンライン決済、ソースコードセキュリティなどの新興分野における二国間の協力関係も深化するだろう。両国はAIイノベーションにおいて国境を越えた機会の可能性も模索する。また、Eコマースにおける多国間ルールを開発するシンガポールの取り組みを韓国が支援する。シンガポールは現在、世界貿易機関(WTO)電子商取引交渉の共同議長国を務めている。

 具体的には、シンガポールと韓国のデジタル経済協定は、デジタル貿易、信頼できるデータフロー、そして、信頼できるデジタルシステムと参加に関連する3つの幅広い分野の11のモジュールをカバーする。例えば、二国間の取り組みとして、オープン・アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)や国際的に認められた標準の採用など、「透明で円滑なルール」によって、国境を越えた安全なデジタル決済の開発を目指す。

 重要な商業文書の交換を容易にするため、両国は貿易管理文書の電子版を認め、データ交換システムの採用を推進するイニシアチブで協力する。すべての当事者が必要な規制を遵守し、適切な個人データ保護措置を講じている場合、2つの市場で事業を展開する企業も、金融機関によって生成または保持されたデータを含む情報の国境を越えた転送を許可される。

 AIの分野では、シンガポールと韓国はガバナンスと倫理の枠組みの導入を奨励し、義務感と責任感を持ってAIテクノロジーを使用することを促す。また、それぞれの国の組織が、両国の市場環境に展開された秘密鍵と関連テクノロジーが保護されていることを「信頼」して、暗号化を使用できるようにする。例えば、どちらの国も、市場アクセスの条件として、そのようなツールの移転やアクセスを要求することはない。

 このルールはソースコード保護にも適用されるので、どちらの国も市場アクセスの条件としてソフトウェアコードの移転やアクセスを要求することはない。これにはアルゴリズムも含まれる。

 両国の中小規模企業(SMB)の成長は、これらの組織が国際的なサプライヤーやバイヤー、そのほかの潜在的なパートナーとつながれるように支援するプラットフォームを通して促進される。

 英国との協定と同様、シンガポールと韓国の協定にも、デジタルIDでの協調が含まれる。両国は、より信頼性の高いID検証とより迅速な申請処理を提供することを目指して、それぞれのデジタルID制度間の相互運用性を推進する。こうしたイニシアチブは、国境を越えた貿易の障壁を削減し、企業と消費者の両方がデジタル経済をより簡単かつ安全に利用できるようにすることを目的としている。

 シンガポールの第二貿易産業大臣のTan See Leng氏は、「この協定は、シンガポールと韓国の間のデジタル接続を強化し、すでに強固な経済関係をさらに強化するだろう。基準をそろえて、信頼できるデータフローを可能にし、国境を越えたデジタル取引をよりシームレスに行えるようにすることにより、韓国とシンガポールのデジタルパートナーシップ協定は、急速に成長するデジタル経済において、両国の企業と人々にさまざまな機会を開くだろう」と述べている。

 韓国は2020年、シンガポールにとって8番目に大きな貿易相手国となり、二国間貿易の規模は446億シンガポールドル(325億8000万ドル)に上った。一方、シンガポールは2019年、韓国に83億7000万シンガポールドル(61億1000万ドル)相当の投資を行い、韓国にとってアジアで9番目の投資国となった。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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