レノボ、2022年のテクノロジートレンドを予測--「どこからでも仕事ができる」が職場の新定義に

NO BUDGET

2021-12-22 16:19

 レノボは12月23日、2022年のテクノロジートレンドについて予測を発表した。2022年とその先のついて、以下の10個の予測が立てられている。

  • 予測1:「どこからでも仕事ができる」が職場の新定義になる
  • 予測2:パスワードに代わる技術が普及する
  • 予測3:サステナブル社会のための「テックフォーグッド」が加速する
  • 予測4:PCモニターがハブ機能の役割を果たす
  • 予測5:フレキシブルディスプレイが普及する
  • 予測6:より直感的な情報入力が可能になる
  • 予測7:テクノロジーがより医療と密接になる
  • 予測8:コンピューターの操作はより自然に、「アンビエントコンピューティング」の普及が進む
  • 予測9:没入型コンテンツは手のひらでも楽しめるように
  • 予測10:ゲームの「没入感」が向上する

 予測1では、コロナ禍で加速したテレワークはポストコロナ時代にも引き継がれ、出社とテレワークのハイブリッド勤務体制がニューノーマルとなっていくだろうとしている。その中で、従業員のリモートワーク体験を向上させる製品やソリューション、サービスが増加していくことが予測され、柔軟な会議環境と社会的なつながりを構築する新たな手段の整備が進むだろうとしている。さらに、拡張現実(AR)によって従業員の居場所を問わない没入型の職場環境が実現されるとしている。

 予測2では、公開鍵基盤(PKI)ベースのデバイスセキュリティと多要素認証(MFA)により、アプリケーションやデバイスへのアクセスにおけるパスワードへの依存度は低下していくとしている。その代わりに、指紋・顔・虹彩・音声認証などの生体認証技術が利用されるという。

 予測3では、製品開発時に、サステナブル素材を利用することで、企業は製品ライフサイクルの「クローズドループ化(資源の循環)」が進み、メーカー各社はカーボンニュートラルへと近づくことが可能になるとしている。この中で、ITプロバイダーの役割は、企業がテクノロジーによって環境に与える負荷の相殺、そして企業の持続可能な開発目標(SDGs)の達成をサポートするサービスやソリューションの開発に伴い、変化し続けていくだろうとしている。

 予測4では、最先端のハードウェアと直感的なソフトウェアソリューションをディスプレイに組み込むことで、ユーザーはシングル/マルチディスプレイのウィンドウコンソールを通じ、シームレスなマルチタスクが可能となるとした。またモニターはPCだけではなく、スマートフォンやゲーム機にも対応する機能を持つようになるとしいている。

 予測5では、需要に伴う価格帯の引き下げにより、他の各種デバイスにもフレキシブルディスプレイが導入され、利用が拡大していくとしている。スマートフォン、タブレット、PC、ラップトップのほか、デジタルサイネージや公共交通、スマート家電機器などの新規アプリケーションでも利用拡大が予想される。

 予測6では、触覚機能を備えた先進的なオンスクリーンキーボード(OSK)や予測型の人工知能/機械学習(AI/ML)が主流になることで、今の形のキーボードは必要なくなる可能性もあるという。AIがユーザーを学習し、わずかなキーワードを入力するだけでテキストのやりとりができるようになる。

 予測7では、患者がウェアラブル端末や音声アシスタントの利用が増えることで、医療従事者はAIを活用して遠隔医療に必要なパーソナライズされたバーチャルアシスタンスを提供することができ、より正確で有効な結果を得ることが可能になるとしている。病院や遠隔地の在宅医療にバーチャルケアが浸透することで、患者の医療体制が強化されるという。さらにバイタルの監視、コンプライアンスの向上、健康やライフスタイルの問題の啓蒙などは、これまでよりも大幅に簡単かつ一般的に行われ、臨床ワークフロー、評価ツール、ワークステーションソリューションの効率化も、医療従事者のメリットになるとしている。

 予測8では、自然言語処理(NLP)とマルチレンズ機能の強化により、ユーザーインターフェースは変わり、デバイスのインタラクションもより自然で安全なものとなるという。これにより「コネクテッドエンドポイント」はコネクテッドカーだけではなく、コネクテッドシティーからさらにその先へと拡大していくとしている。

 予測9では、小型画面でも没入型コンテンツが楽しめるようになり、PCや携帯電話の体験がより広範囲に楽しめる低価格なウェアラブルディスプレイが登場してくるとしている。このディスプレイは携帯電話よりさらに大画面のディスプレイ体験が得られるだけでなく、ユーザーは公共の場でプライベートな視聴を楽しめるようになり、メタバースの進化に向けた第一歩になるという。

 予測10では、ゲームにおいても没入感がより一層高まると同時に、コネクティビティーの最近の進化により、高精細・低レイテンシーのグラフィックスが実現し、ヘッドセットを介したプレイを通じて、身体的な動きを反映したよりリアルなゲームプレイが楽しめるようになるという。このようなメタバース体験が拡大し続ける中、このプラットフォームを通じ、ゲーム、ソーシャル、ショッピングの分野では一大ブームが予想されるという。その際、これら3つの要素を高い利便性で一元管理する、より高度なソフトウェアライブラリーが提供されることで、ゲーム体験の楽しみも進化していくとした。

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