Googleは米国時間1月4日、イスラエルのサイバーセキュリティスタートアップSiemplifyを買収すると発表した。買収金額は5億ドル(約580億円)と報じられている。
Google Cloud SecurityのバイスプレジデントSunil Potti氏は、Siemplifyについて、セキュリティオーケストレーション、自動化、応答(SOAR)分野のリーダーだとしている。SiemplifyはGoogle Cloudのセキュリティチームに加わり、「企業が脅威への対応をより適切に管理できるよう支援する」という。
Potti氏は、「サイバー攻撃が急速に頻発化、高度化している中、GoogleとSiemplifyが統合する絶好のタイミングだ。セキュリティアナリストは、複雑さを増すより多くのインシデントを、一層労力をかけず、高度な専門知識を必要とせず解決する必要があるとの考えをわれわれは共有している。Siemplifyとともに、われわれは、組織が脅威を追跡、検出し、対応する手段に関するルールを変えていく」と述べている。
「セキュリティアナリティクスに、『Chronicle』の革新的なアプローチと統合された、実績のあるSOAR機能を提供することは、われわれのビジョンにおける重要なステップとなる。地球規模のセキュリティテレメトリーを中心に直観的かつ効率的なセキュリティ運用ワークフローを構築することで、Google Cloudのモダンな脅威管理スタックのビジョンをさらに実現していく。顧客が通常のセキュリティ情報イベント管理(SIEM)やExtended Detection and Response(XDR)のツール以上の機能を利用できるようにし、モダンな環境のスピードと規模で、より高度な検出、対応を可能にする脅威管理スタックだ」(Potti氏)
Siemplifyのプラットフォームは、SOCアナリストのタスクを効率化し、サイバー脅威への対応を支援するために構築されたとPotti氏は説明している。Potti氏によると、今回の買収は、SOAR機能へのGoogleの大規模な投資の一環となる。
Siemplifyの最高経営責任者(CEO)Amos Stern氏は、「Chronicleの豊富なセキュリティ分析と脅威インテリジェンス」と組み合わせて、セキュリティのプロフェッショナルがセキュリティオペレーションセンターを変革する上で支援できるようになるとコメントしている。
Stern氏は自身のブログで、SiemplifyはFortune 500企業から世界的なマネージドセキュリティサービスプロバイダー(MSSP)まで、多くの世界をリードするセキュリティチームから信頼されるプラットフォームだと述べている。同氏は2015年にSiemplifyを創業した。
買収金額について最初に報じたCalcalistによると、Siemplifyは現在、米国、英国、イスラエルで従業員約200人を擁している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。