医療用医薬品の広告会社である博報堂メディカルは1月11日、製薬企業が医師や患者向けに提供する製品説明動画を、3DCGを活用して制作するサービス「ヒューマンメーカー」の提供を開始したと発表した。医療用医薬品とは、病院で医師・歯科医師の診断を基に処方される医薬品。
製品説明動画の制作では通常、広告会社がマーケティング課題に応じた企画演出を立案し、医療に精通したメディカルライターが企画に基づいた原稿を作成。医療用医薬品に関するプロモーションコード審査を経た上で、俳優や医療従事者などが出演して撮影を行う。
そのため、撮影後の社内審査などで修正が発生した場合、追加して撮影する出演者の日程調整が難航したり、制作コストが増えたりして、予定通りに動画を公開できないことが多々あるという。また、出演者側の都合で契約が見直しとなり、制作中の動画素材が利用できなくなるケースもある。
ヒューマンメーカーでは、3DCGで作られた仮想の人物キャラクターを動画内の解説役として起用することで、物理的な撮影工程が不要になるとともに、柔軟な修正対応が可能となる。人物キャラクターは、ベースとなる複数の人物造形の中から、顧客の希望に応じて変更を加えて作る。キャラクターのリアリティーが高いことから、2DCGと比べて写実的な映像になるとしている。
同サービスでは、博報堂メディカルの医療用医薬品マーケティングに関する知見と博報堂グループ内外のクリエイティブ力を掛け合わせ、企画、原稿制作、3DCGを用いた動画制作まで一貫して提供する。